ボックスヒル

ボックスヒル（Boxhill）

ボックスヒルは、かつて東日本旅客鉄道（JR東日本）系列の駅ビルとして、茨城県取手市と千葉県松戸市に存在した商業施設です。運営は株式会社アトレが行っていました。

店舗概要

かつて存在したボックスヒルの店舗は、以下の2店舗です。

取手店：JR取手駅に直結。2020年3月26日に「アトレ取手」に改称。
松戸店：JR松戸駅に直結。2012年3月15日に閉店し、「アトレ松戸」に改称。

両店舗とも、駅ビルとしての特性を活かし、下層階には食料品売り場、上層階には飲食店が配置されていました。特に、女性向け衣料品を扱う店舗が中心で、長らく男性向けファッションの店舗はほとんど見られませんでした。しかし、取手店では2012年に「ORIHICA」がオープンし、男性向けのスーツやワイシャツを取り扱うようになりました。

各店舗の詳細

取手店（現：アトレ取手）

5階建てで、1階から5階に店舗が入っていました。3階は改札口と直結しており、書店、成城石井、ORIHICAなどがありました。かつては西口に西友取手店、取手とうきゅう、東口にはカタクラショッピングプラザがありましたが、取手とうきゅうが閉店したため、一時的に取手駅前で唯一のショッピングビルとなっていました。その後、取手とうきゅう跡地に「リボンとりで」がオープンし、再び商業施設が複数存在するようになりました。

2020年3月26日には、アトレが運営する他の駅ビル同様に「アトレ取手」に改称され、「ボックスヒル」の名称は消滅しました。

松戸店（現：アトレ松戸）

8階建てで、2012年1月22日までは1階から8階に店舗が入っていました。リニューアルに伴い、同年1月22日をもって3階から6階の営業を終了し、1、2階の食料品、3階のスターバックス、青山フラワーマーケット、7階のレストラン、8階の美容室、歯科医院のみに縮小して営業していました。同年3月15日に営業を終了し、その後「アトレ松戸」としてリニューアルオープンしました。

営業終了前は、3階から5階に女性向けファッション、化粧品店、6階には書店、CD店、文房具店、メガネ店などがありました。男性ファッションの店舗は存在しませんでした。アトレにリニューアル後はユニクロが入居したため、男性ファッションも取り扱っています。

沿革

ボックスヒルの歴史は以下の通りです。

1975年（昭和50年）4月7日 - 常磐ステーション開発株式会社設立。
1977年（昭和52年）4月2日 - 松戸店開店。
1988年（昭和63年）9月21日 - 取手店開店。
1991年（平成3年）10月1日 - 株式会社ボックスヒルに商号変更。
1992年（平成4年）6月2日 - 取手店に関東鉄道常総線の気動車列車が突っ込む事故発生（関東鉄道常総線列車衝突事故）。
2009年（平成21年）10月1日 - 株式会社ボックスヒルが株式会社アトレに吸収合併され、会社解散。運営会社が株式会社アトレとなる。
2012年（平成24年）3月16日 - 松戸店がアトレ松戸に名称変更。同年1月23日よりリニューアル工事実施。
2016年（平成28年）2月23日 - ポイントサービスをJR東日本共通ポイント「JRE POINT」に統合。
2019年（令和元年）6月25日 - 文化施設「たいけん美じゅつ場」（VIVA）を4階に開設することを発表。
2020年（令和2年）3月26日 - 取手店がアトレ取手に名称変更、ボックスヒルブランド消滅。

駅改札業務

取手店

取手駅は3階がJR線と関東鉄道常総線の連絡階となっていますが、ボックスヒルが管理する改札口はありませんでした。2階には関東鉄道常総線の改札口がありましたが、閉鎖されました。自動券売機はありましたが、自動改札機は設置されていませんでした。

松戸店

松戸店では、1977年（昭和52年）4月の開業に合わせて、国鉄線（当時）と新京成電鉄線の集改札業務を受託していました。当時は両線が同一改札内にあり、有人改札でした。

ボックスヒルが管理する改札口は2箇所ありました。自動改札機は全てSuicaに対応していました。

駅ビル西口（JR専用）：自動改札機のみ設置。自動券売機はなし。新京成改札内への通り抜けは不可。
駅ビル北口：自動改札機と自動券売機（JR用2台、新京成用1台）が設置。

北口から新京成改札内に入るには、JR改札内を通り抜けて中間改札機を通る必要がありました。これは、かつてJRと新京成が同一改札内であった名残です。新京成改札内からJR改札内を通って駅ビル北口に出る際には、中間改札機についている赤いボタンを押して新京成線乗車券を投入する必要がありました。

名称の由来

「ボックスヒル」の名称は、旧松戸店があった千葉県松戸市と姉妹都市であるオーストラリアビクトリア州のボックスヒル市（現在のホワイトホース市）に由来します。

脚注

関連項目

水戸ステーション開発
柏髙島屋ステーションモール
千葉ステーションビル
ジェイアール東日本都市開発

外部リンク

* アトレ取手店

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