名鉄東宝

名鉄東宝の歴史と特徴

名鉄東宝（めいてつとうほう）は、名古屋市中村区名駅に位置した東宝系映画館であり、名鉄メルサの6階に存在しました。1967年6月に開業され、初めて上映された作品は名作『風と共に去りぬ』。この映画館は、開館当初から席数1,034席を有し、愛知県内でも最大規模を誇っていました。

当館は上映作品として、常に洋画の大作や話題作を中心に取り扱っており、多くの人気映画を届けてきました。特に、映画『スター・ウォーズ』や『エイリアン』、そして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ジュラシック・パーク』、さらには『タイタニック』など、数々のヒット作が同館で上映され、多くの観客に親しまれてきました。

しかし、時代の流れとともに周囲の環境が変わり、1998年7月には2館体制へのリニューアルが行われました。この際、映画館は名鉄東宝1と名鉄東宝2に分かれ、その後も様々な作品を提供していましたが、1995年以降三重県桑名市に開館したワーナー・マイカル・シネマズ桑名を皮切りに、周辺に新たなシネコンが増加していきます。これにより、名鉄東宝は次第に顧客を失い、最盛期と比べて動員数が半分にまで落ち込みました。

2007年には新たにオープンしたミッドランドスクエアシネマに対抗することが困難になり、名鉄のメンズ館への改装とともに閉館が決定されました。最終上映は2006年2月24日に行われた『THE 有頂天ホテル』によって39年の歴史に幕を下ろしました。

各館の特徴

名鉄東宝は、その歴史の中で以下の2館に分かれて運営されていました。

1. 名鉄東宝1
この館は定員540人を誇り、東京の有楽座や日比谷映画劇場、日本劇場などといった作品を主に上映していました。県内の東宝系映画館の中では名宝会館と並び、集客力のある存在でした。

2. 名鉄東宝2
1998年に設けられたこの館は、定員146人で2階に位置していました。サラウンドEXとDTSの音響システムを導入しており、SDDSは名鉄東宝1のみに対応していました。

名鉄東宝は地域の映画文化に多大な影響を与え続けた名古屋の名所であり、閉館後も多くの人々にその記憶は残っています。古き良き映画館としての評価や、上映された映画の数々は、今でも人々の心に深く刻まれています。

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