吐合駅

吐合駅（はきあいえき）

吐合駅は、かつて宮崎県延岡市北方町曽木に位置していた、高千穂鉄道高千穂線の駅です。1957年に国有鉄道日ノ影線の駅として開業し、その後、国鉄分割民営化を経て九州旅客鉄道、そして高千穂鉄道へと運営が移管されました。しかし、2005年の台風14号による甚大な被害により高千穂線が全線運休となり、その復旧は叶わず、2007年に延岡～槇峰間が廃線となったため、吐合駅もその歴史に幕を閉じました。

歴史

1957年（昭和32年）2月1日：国有鉄道日ノ影線の駅として開業。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により九州旅客鉄道の駅となる。
1989年（平成元年）4月28日：第三セクター転換により高千穂鉄道の駅となる。
2005年（平成17年）9月6日：台風14号による被害で高千穂線が全線運休となる。
2007年（平成19年）9月6日：延岡 - 槇峰間廃線により廃駅となる。

駅構造

吐合駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅で、ホームには待合室が併設されていました。無人駅であり、ひっそりとした佇まいが特徴でした。駅への出入口は、近隣の床屋の脇道に設けられており、地域住民にとって身近な存在でした。

利用状況

2003年度のデータによると、1日平均の乗車人員はわずか7人でした。これは、地域の過疎化やモータリゼーションの進行による利用者の減少を反映しています。

駅周辺

駅周辺には、以下の施設や道路があります。

国道218号
宮崎県道215号板上曽木線
五ヶ瀬川

現状

廃線から時が経ち、駅の施設は一部が撤去され、その姿は大きく変わりました。現在、ホームと駅名標は残存しているものの、待合室は既に撤去されています。また、線路も撤去され、その跡地は雑木林に覆われています。かつての賑わいはなく、静寂に包まれています。

隣の駅

高千穂鉄道

■高千穂線

日向岡元駅 - 吐合駅 - 曽木駅

関連項目

* 日本の鉄道駅一覧



吐合駅は、高千穂鉄道の歴史の一部として、そして地域の記憶として、その名前を留めています。鉄道の廃止は、地域社会に大きな変化をもたらしますが、吐合駅の存在は、かつての鉄道の賑わいを今に伝える貴重な遺産と言えるでしょう。

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