君がいない夏

DEEN 12thシングル「君がいない夏」：名探偵コナンのエンディングテーマとして時代を彩った名曲

1997年8月27日、DEENの12枚目のシングル「君がいない夏」がB-Gram RECORDSよりリリースされました。前作から約1年ぶりとなるこのシングルは、後にビーイング時代のベストアルバムとして高い人気を誇ることになる『DEEN SINGLES+1』に向けた3部作の第一弾として位置付けられています。

楽曲制作には、数々のヒット曲を世に送り出してきた小松未歩が作詞作曲で参加。彼女の透き通るような歌声と、夏を感じさせる切ないメロディーラインが絶妙に絡み合い、リスナーの心を掴みました。

「君がいない夏」は、当時大人気だったテレビアニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマに抜擢されました。1997年8月11日から12月1日にかけて放送された第4期エンディングテーマとして、多くの視聴者に親しまれ、主題歌としての役割を見事に果たしました。2015年には、デジタルリマスター版が再放送されるなど、時を経ても色褪せない魅力を放っています。

オリコンチャートにおいては、残念ながらトップ10入りを果たすことはありませんでしたが、その後も数々のDEENのベストアルバムに収録され続け、現在に至るまでロングヒットを記録しています。特に、『DEEN The Best Classics』にはアコースティックバージョンが収録されており、原曲とは異なる魅力を楽しむことができます。また、小松未歩本人も自身のアルバム『謎』でセルフカバーしており、オリジナルとは異なるアレンジが施されたメロディーも聴きどころとなっています。このセルフカバーバージョンは『DEEN The Best FOREVER 〜Complete Singles +〜』の初回限定盤にも収録されています。

興味深い点として、当初は1997年6月発売予定だったことが分かっています。発売時期の変更は、様々な事情が絡み合っていたと考えられますが、結果的に8月27日のリリースとなったことで、夏の風物詩として、多くの人の記憶に刻まれる作品となりました。

ジャケット写真には、前作シングル「素顔で笑っていたい」の別カットが使用されている点も注目に値します。

カップリング曲には「love me」が収録されており、DEENのメンバーである池森秀一が作詞、山根公路が作曲を担当しました。

収録アルバムは『SINGLES+1』、『THE BEST OF DETECTIVE CONAN 〜名探偵コナン テーマ曲集〜』、『Ballads in Blue〜The greatest hits of DEEN〜』、『DEEN The Best Classics』、『DEEN PERFECT SINGLES +』、『The DAY』、『DEENAGE MEMORY -20周年記念ベストアルバム-』、『DEEN The Best FOREVER 〜Complete Singles +〜』、『DEEN The Best DX ～Basic to Respect～』と、実に多くのアルバムに収録されており、その人気と普遍性を物語っています。

「君がいない夏」は、DEENの代表曲の一つとして、時代を超えて愛され続ける、多くの思い出を詰め込んだ一曲と言えるでしょう。その魅力は、メロディー、歌詞、そして名探偵コナンとのコラボレーションという要素が複雑に絡み合い、独特の雰囲気を作り上げている点にあります。

楽曲に参加したミュージシャンは、ボーカルの池森秀一、キーボードの山根公路、ドラムの宇津本直紀、ギターの田川伸治です。それぞれの持ち味が融合し、完成度の高い楽曲となっています。

また、DEENの初の洋楽カバーアルバム『君がいる夏 -Everlasting Summer-』という作品も存在します。こちらはタイトルに「夏」が含まれるものの、全く異なる作品となっています。

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