君田村

君田村（きみたそん）

君田村は、かつて広島県の北東部に位置していた村です。2004年4月1日に、三次市、甲奴郡甲奴町、双三郡の全6町村（吉舎町、三良坂町、三和町、君田村、作木村、布野村）が新設合併し、新たに三次市が設置されたことに伴い、その歴史に幕を閉じました。

村名の由来

君田村という名前は、市町村制が施行された1889年4月1日に、三次郡の7つの村が対等合併して成立した際に名付けられました。村の中心部をなす地域である西入君と東入君の「君」と、その北に位置する泉吉田、櫃田、茂田の「田」を組み合わせて命名されました。この名前は、地域の結びつきと新たな村の誕生を象徴しています。

沿革

1889年4月1日：市町村制が施行され、君田村域には当時三次郡君田村のみが存在しました。以後、115年間単独村政が続きました。
1898年10月1日：三谿郡と三次郡が統合され、双三郡が成立したことに伴い、君田村は双三郡の村となりました。
1952年8月1日：地理的な事情から、東入君字橋堅が比婆郡口南村（現在の庄原市口和町常定）に割譲されました。
2004年4月1日：三次市、甲奴郡甲奴町、双三郡の全町村との新設合併により、新・三次市が成立し、君田村は廃止となりました。

歴代村長

君田村の発展を支えた歴代の村長は以下の通りです。

初代：宍戸保（1889年6月 - 1905年5月）
2代：渋川隆（1905年6月28日 - 1913年6月22日）
3代：錦織善作（1913年10月12日 - 1917年10月7日）
4代：錦織英夫（1918年4月17日 - 1926年4月16日）
5代：梅木是一（1927年12月20日 - 1935年1月31日）
6代：宍戸厚（1935年3月9日 - 1937年8月16日）
7代：米田隆（1938年3月1日 - 1946年2月28日）
8代：田辺健二（1946年3月27日 - 1947年4月5日）
9代：田中斉（1947年4月10日 - 1959年4月30日）
10代：米澤議八（1959年5月1日 - 1967年4月30日）
11代：堀江吉壮（1967年5月1日 - 1975年4月30日）
12代：小川一二三（1975年5月1日 - 1987年4月30日）
13代：藤原清隆（1987年5月1日 - 2004年3月31日）

主要施設

村には、以下の主要な施設がありました。

三次市君田支局
君田小・中学校
君田図書館
保健センター
君田折り紙博物館

地理

君田村は、江の川の支流である西城川、萩川、神野瀬川などの河川が流れ、豊かな自然に恵まれていました。主な山としては、船山（標高939.7m）、冠山（標高843.8m）、大暮山（標高820m）などが挙げられます。

名所・旧跡

神之瀬峡
道の駅ふぉレスト君田

産業

君田村の主力産業は農業でした。

大字

2004年3月31日当時のデータ

石原
泉吉田
西入君
東入君
櫃田
藤兼
茂田

交通

2004年3月31日当時のデータ

鉄道：村内には鉄道は通っていませんでした。最寄り駅はJR芸備線・三江線の三次駅でした。

道路：村内には国道は通っていませんでした。

主要地方道：

広島県道39号三次高野線
広島県道62号庄原作木線

一般県道：

広島県道186号新市三次線
広島県道435号木呂田本郷線
広島県道456号下門田泉吉田線

教育

2004年3月31日当時のデータ

小学校：君田村立君田小学校
中学校：君田村立君田中学校

関連項目

広島県の廃止市町村一覧

外部リンク

三次市・双三郡・甲奴町合併協議会

君田村は、その豊かな自然と人々の温かさで、広島県の歴史に深く刻まれた村でした。合併によりその名は消えましたが、地域の記憶の中で生き続けています。

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