吾妻山 (広島県・島根県)

吾妻山（あづまやま）

広島県庄原市と島根県仁多郡奥出雲町の境にそびえる吾妻山は、標高1,239mの山です。比婆道後帝釈国定公園内に位置し、その豊かな自然は多くの登山者を魅了しています。

山名の由来

吾妻山の名前は、日本神話に登場する伊邪那岐命（いざなぎのみこと）が、妻である伊邪那美命（いざなみのみこと）を偲んだことに由来します。比婆山に眠る妻を想い、「ああ、吾が妻よ」と山頂で嘆いたという伝説が残されています。この悲しい物語が、山名に深く刻まれているのです。

登山について

吾妻山は、初心者から上級者まで楽しめる様々な登山ルートが整備されています。

主な登山ルート

休暇村吾妻山ロッジ跡からのルート
かつて登山口にあった国民休暇村の吾妻山ロッジは2020年11月に閉館しましたが、その跡地からのルートは、往復1時間10分程度で山頂に到達できます。比較的短時間で登れるため、気軽に登山を楽しみたい方におすすめです。
縦走ルート
比婆山や烏帽子山からの縦走ルートも人気があります。アップダウンはあるものの、変化に富んだ登山道は歩きごたえ十分です。比婆山古道入口から休暇村吾妻山ロッジ跡までのルートは、約3時間程度を要します。

注意事項

吾妻山ロッジ跡について
かつて登山口にあった休暇村吾妻山ロッジは、2020年11月に閉館しました。その後、施設は無償譲渡の方針でしたが、採算面の問題から事業継承は実現しませんでした。現在、建物は老朽化が進んでおり、安全上の理由から、2024年11月までに山頂近くのコテージ10棟は解体撤去される予定です。

アクセス

公共交通機関

JR
JR芸備線備後庄原駅で下車。
バス
庄原バスセンターから備北交通バス下高野山行きに乗車し、森脇バス停で下車（約45分）。
送迎バス
森脇バス停から休暇村送迎バスを利用すると約20分で到着します。

車

中国自動車道庄原ICから、国道183号、国道432号、県道255号を経由して約40km。
所要時間は約50分です。

吾妻山は、歴史と自然が織りなす魅力的な山です。登山ルートの選択肢も豊富なので、自身の体力や経験に合わせて、ぜひチャレンジしてみてください。ただし、登山計画は事前にしっかり立て、安全に配慮した登山を心がけましょう。





出典:
国土地理院 地図閲覧システム 2万5千分1地形図名：比婆山

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