呂号第六十五潜水艦

呂号第六十五潜水艦の歴史

呂号第六十五潜水艦（ろごうだいろくじゅうごせんすいかん）は、日本の海軍が設計した潜水艦で、呂六十型（L4型）の6隻目にあたります。その歴史は1924年に始まり、数多くの戦闘任務をこなし、最後には悲劇的な運命を辿りました。

艦の建造と初期の経歴

呂号第六十五潜水艦は、1924年11月15日に三菱神戸造船所で起工されました。1925年9月19日に進水し、1926年6月30日に竣工しました。艦の設計や製造にあたった技術者たちの努力を経て、艦は日本海軍の一員としての一歩を踏み出しました。竣工後、この艦は12月15日に呂67と共に第27潜水隊を編成し、海軍の一環として活動を開始しました。

その後、1927年1月15日には第1潜水戦隊に編入され、様々な訓練や任務に従事しました。しかし、1931年4月1日には予備艦とされ、艦の活動は制限されることとなりました。1938年には艦型名が呂六十型に改正されました。

戦時中の活動と任務

1941年12月5日には第7潜水戦隊第27潜水隊に所属して、ウェーク島攻略作戦に参加しました。艦はクェゼリンを出航し、その後、ルオット島へと進みます。任務は多岐にわたり、ハウランド島方面での関連任務も遂行しました。

1942年に入ると、艦はラバウル攻略作戦に参加し、南方海域での哨戒任務を果たしました。この時期、艦はトラックを経由し、ポナペ、マキン島、サイパンなど多くの地点で活動を展開しました。

しかし、1936年からは徐々に命令が減り、艦は再度予備艦としての扱いを受けるようになりました。艦にとって運命の時が近づいていました。

最期とその後

1942年11月4日、キスカ湾内で空襲の際、艦は沈没の危機に直面します。艦橋が破損した後、艦長の指揮により、ベント弁を開いて水の浸入をコントロールする作業が行われました。しかし、浸水は止まらず、艦は沈没してしまいました。この事件では、艦長を含む45名が救助されましたが、19名が命を落としました。

歴代艦長

艦の指揮官たちはそれぞれ異なる背景を持っており、艦長として任務を果たしました。初代艦長は斎藤栄章大尉で、1926年から1928年まで指揮を執りました。その後も数冊の艦長が艦を指揮し、戦争の激動を共に体験しました。

参考文献

この艦に関する詳細な情報は、雑誌「丸」編集部の『ハンディ版 日本海軍艦艇写真集』や、勝目純也の著書『日本海軍の潜水艦 - その系譜と戦歴全記録』などから得ることができます。これらの資料は、この艦の歴史や任務に対する深い理解を提供してくれます。

呂号第六十五潜水艦の物語は、日本海軍の艦艇の中でも特に注目されるものであり、その名は今も多くの人々の記憶に残っています。

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