呂紹

呂紹（りょ しょう）は、五胡十六国時代の後涼の第2代天王であり、初代天王・呂光（りょ こう）の嫡子として生まれました。字（あざな）は永業（えいぎょう）です。

生涯

龍飛元年（396年）に父・呂光によって皇太子に立てられました。龍飛4年（399年）、呂光が重篤な状態に陥ると、呂紹は天王に任じられ、異母兄である呂纂（りょ さん）は太尉に、呂弘（りょ こう）は司徒に任命されました。呂光は臨終に際し、三寇（乞伏乾帰、段業、禿髪烏孤）がまだ平定されていないことを憂慮し、呂紹に対し、軍事は呂纂に、民事は呂弘に託すように遺言しました。

呂光の死後、呂紹はその喪を秘匿しました。従兄弟の呂超（りょ ちょう）は、呂纂が軍権を掌握していることに不安を抱き、呂紹に天王位継承を確実にするため、呂纂から兵権を回収するように進言しました。しかし、呂紹はこの提案を受け入れませんでした。自らが呂纂に殺害され、天王位を奪われることを恐れた呂紹は、呂纂に譲位を申し出ましたが、呂纂はこれを辞退しました。呂纂は、呂紹によって殺害される危険を感じ、呂弘と共に反乱を計画し、軍を率いて宮廷に侵入しました。

呂紹は攻撃を受け、宮廷内で自殺を遂げました。在位はわずか数ヶ月という短い期間でした。呂紹の死後、呂纂が天王位を簒奪し、後涼は新たな局面を迎えることになります。

呂紹の治世は短く、目立った功績はありませんでしたが、後涼の internal conflict を象徴する出来事として歴史に名を残しています。彼の悲劇的な最期は、五胡十六国時代の権力闘争の激しさを物語る一例と言えるでしょう。

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