段業

段業（だん ぎょう）は、五胡十六国時代に存在した北涼の初代王です。

生涯

段業は京兆出身の漢人で、もともとは後涼の懿武帝、呂光に仕え、建康郡（現在の甘粛省高台県）の太守を務めていました。しかし、匈奴の族長である沮渠蒙遜（そきょ もうそん）に担ぎ上げられ、後涼に対して反乱を起こします。

龍飛2年（397年）には、自ら涼州牧・建康公を名乗り、独立を果たし、ここに北涼が建国されました。その後、後涼との戦いを繰り広げ、天璽2年（400年）には、河西西部の大部分を支配下に置くことに成功し、涼王を自称するまでになります。

しかし、北涼の実質的な軍権や政治の実権は、段業を擁立した沮渠蒙遜が掌握していました。段業はその存在を危険視し、沮渠蒙遜を暗殺しようと画策しますが、事前に察知され、逆に沮渠蒙遜の反撃にあい、殺害されてしまいます。これにより、王位は奪われ、段業の血統は一代限りで途絶えることとなりました。

その後の北涼は、沮渠蒙遜のもとでさらなる繁栄を遂げたため、歴史的には、沮渠蒙遜が北涼の事実上の建国者として認識されることが多く、段業の存在は、短命に終わった王として語られることが多いです。

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