和歌山信愛中学校・高等学校

概要

和歌山信愛中学校・高等学校は、和歌山県和歌山市にあるカトリック系の私立女子校です。カトリック教会を母体とする女子修道会、ショファイユの幼きイエズス修道会によって設立され、その教育理念に基づいた指導を行っています。

沿革

本校の歴史は、1946年に和歌山女子学院が設立した桜映女学校に遡ります。翌年には和歌山女子専門学校と改称され、1948年には専門学校に附属する形で中学校が設けられました。1949年には中学部と高等学校が設置され、現在の体制に近い組織が整います。1951年には和歌山女子短期大学に組織変更されるとともに、学校の運営はカトリック教会のショファイユの幼きイエズス修道会へと引き継がれました。その後、1955年には和歌山信愛女子短期大学附属中学校・高等学校と名称を改め、長く親しまれてきました。創立50周年を迎えた1996年を経て、2013年には現在の名称である和歌山信愛中学校・高等学校へと改称され、今日に至っています。

教育課程とコース

生徒一人ひとりの個性や目標に応じた学びを提供するため、中学校と高等学校には複数のコースが設置されています。

中学校では、医学部や難関大学進学を目指す生徒向けの医進コースと、多様な進路に対応した学習を行う特進コースが設けられています。

高等学校の全日制課程には、国公立大学や難関私立大学を目指す特進コース（文系型・理系型）と、幅広い分野への進路を視野に入れた学際コース（文系5教科型・文系3教科型）があります。

さらに、2022年4月からは通信制課程Dignaコースが開設されました。このコースは大阪府および和歌山県に在住する女子生徒を対象とし、少人数制によるきめ細やかな教育を提供しています。

進路指導と特色ある取り組み

本校では、生徒の進路実現に向けた指導に力を入れています。特に医進コースや特進コースを中心に、国公立大学や難関私立大学への進学実績向上を目指したサポート体制を構築しています。卒業生は関西圏の主要な私立大学である関関同立や、地元の和歌山大学などに多数進学しています。

高等学校の修学旅行では、生徒が北海道またはイタリアから希望する行き先を選択できます。これにより、国内だけでなく海外の文化にも触れる機会を得て、国際的な視野を育むことができます。

学校生活

学業だけでなく、クラブ活動や同好会も活発に行われています。運動部にはソフトテニス部、バスケットボール部、バレーボール部があり、文化部にはハンドベル部、科学部、中国語クラブ、フランス語同好会、軽音楽部、茶道部、歴史・社会部、書道部、放送部、競技かるた部など、多岐にわたる分野の活動が展開されています。その他にも、サッカー同好会、ボクシング同好会、合気道同好会といったユニークな活動の場も提供されており、生徒は自分の興味や特技を伸ばすことができます。

本校の制服は、紺色のジャンパースカートとボレロという、伝統的なデザインが特徴です。このスタイルは、20世紀初頭にパリでデザインされ、カナダを経て日本に伝わったとされており、その品格ある姿は国内外で評価されています。そして、創立77年目にあたる2023年春、この伝統的な制服に新たな選択肢としてパンツスタイルが加わりました。これにより、生徒は従来のジャンパースカートに加え、パンツスタイルや、リボン、ベスト、セーター、スラックスといったアイテムを自由に組み合わせて、より多様な着こなしを楽しめるようになりました。また、学校指定のカバンには、従来のスタイルに加えてリュックタイプも導入され、利便性が向上しています。

アクセスと関連情報

学校へのアクセスは、JR和歌山駅または南海和歌山市駅から和歌山バスに乗車し、「三木町」または「三木町新通」バス停で下車すると便利です。

同じショファイユの幼きイエズス修道会を設立母体とする姉妹校には、大阪信愛学院中等部・高等部、熊本信愛女学院中学校・高等学校、久留米信愛中学校・高等学校があります。また、同学園には和歌山信愛大学、和歌山信愛短期大学、和歌山信愛幼稚園も含まれます。

本校の主な出身者としては、テレビ愛知アナウンサーの岡田愛マリー氏、ソフトテニス世界チャンピオンの河野加奈子氏が挙げられます。また、バレーボール界からは木村雅世氏、脇田美怜氏（ヴィクトリーナ姫路）、石川真奈氏などが卒業生として知られています。

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