和歌山競輪場

和歌山競輪場の紹介

和歌山競輪場は、和歌山県和歌山市五筋目に位置し、1949年12月に開設されました。この競輪場は、和歌山県が所有し、主催を行っています。基本的にはJKA中日本地区本部近畿支部が競技実施を担当しています。また、毎年1月10日前後には開設記念競輪である『和歌山グランプリ』が開催され、多くのファンで賑わいます。

開催イベントと歴史

和歌山競輪場では、競輪の著名なイベントが行われてきました。1995年と1996年には、準特別競輪（GII）としてふるさとダービーが開催され、松本整選手が連続優勝を果たしました。特別競輪（GI）の歴史は長くはありませんが、2020年には高松宮記念杯競輪が初めて行われました。この際、COVID-19の影響で無観客での開催となり、記録に残る特異なイベントとなりました。

さらに、この競輪場は1966年に西日本初の電光式確定板を導入するなど、技術革新への取り組みも行っています。これにより観客にとっても、結果がリアルタイムで分かるため、より一層の興奮を提供しています。

マスコットキャラクターと地域貢献

和歌山競輪場のマスコットキャラクターは、2002年度に誕生したみかんの「わかちゃん」です。地元の特産品を活かしたこのキャラクターは、2010年から『わかちゃん杯争奪戦』が開催されるなど、地域の活性化にも貢献しています。さらに、和歌山放送で放送される『和歌山けいりん・夕暮れわかちゃん倶楽部』という5分番組も、競輪場の魅力を発信しています。

地上波中継の現状

2024年時点で、和歌山競輪場での競輪は、GIIIレースが地上波中継としてテレビ和歌山や和歌山放送で実施されています。ただし、全国規模での中継は限られており、特にKEIRINグランプリやGI決勝戦が主体となっています。このように、地域密着型の中継が行われている点も、和歌山の競輪の特徴の一つです。

競技施設の詳細

和歌山競輪場は、周回する400mのバンクを持っており、かつてはクロソイド曲線が採用されていましたが、1999年にマッコーネル曲線に改修されました。そのため、現在のバンクはクセがなく、選手が自由に実力を発揮できる構造になっています。また、紀の川が近くに流れているため、海風の影響を受けることもあり、選手たちにとっては不確定要素となることもしばしばです。

交通アクセスと選手情報

和歌山競輪場へのアクセスは、和歌山市駅から徒歩8分の距離にあり、非常に便利です。2024年1月時点で、和歌山に登録している選手は34名で、内訳としてS級が11名、A級の1・2班13名、A級の3班7名、L級が3名です。支部長は97期の稲毛健太氏が務めています。

不祥事について

しかし、和歌山競輪場は不祥事も抱えており、管理職員が常習的に競輪の車券を購入していたことが発覚し、県から戒告処分を受ける事態になりました。これは自転車競技法で禁止されている行為であり、和歌山競輪の信頼性に影響を与えました。

和歌山競輪場は歴史的な背景や多くの楽しいイベントがある一方で、地域密着型の競技環境を提供し続けています。競輪ファンにとっては、訪れる価値のあるスポットと言えるでしょう。

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