和田幹男

和田 幹男について

和田 幹男（わだ みきお、1938年4月26日生まれ）は、日本のカトリック教会の司祭であり、英知大学大学院人文科学研究科で教壇に立つ教授でもあります。彼は、カトリック大阪高松大司教区所属の関目教会の主任司祭としても知られています。

生い立ちと教育

神戸市で宣教師の家庭に生まれた和田は、幼少期に幼児洗礼を受けました。彼の霊名は「パウロ三木」で、信仰と教育の道を進むことになります。1956年には上智大学に入学し、1961年には文学部哲学科を卒業、続いて1963年には大学院の哲学研究科を修了しました。彼は、その後、教皇庁立プロパガンダ・フィデ神学校及び教皇庁立ウルバノ大学神学部に進学し、1971年に司祭に叙階されます。また、教皇庁立聖書研究所で聖書学を学びました。

教育活動と司牧

1972年から和田は英知大学文学部神学科の講師として教育活動を始めました。1982年には同大学の教授となり、教育者として多くの学生に影響を与えてきました。彼の教授研究期間中、特に1972年から1987年まで続けた新共同訳聖書の旧約聖書翻訳作業においては、彼の専門的な知見が大いに活かされました。

また、彼は尼崎教会で助任司祭を務め、教皇庁のモデラトールとしても活動し、1995年には岡山ノートルダム清心女子大学大学院の嘱託講師としても講義を行いました。2005年にはカトリック箕面教会の主任司祭に就任し、2013年からはカトリック関目教会の主任司祭として活動しています。

著作活動

和田は多くの著作を残しており、1986年の著書『私たちにとって聖書とは何なのか』では、カトリックの聖書霊感論に焦点を当てた内容を展開しています。また、2000年に教皇庁教理省から発表された宣言について、和田はその全文翻訳をウェブ上で公開し、エキュメニズムの視点に対して批判的な立場を示しました。

彼の著作には、次のようなものがあります：

• - 「イザヤ42:1-4におけるミシュパートの再検討」
• - 『聖書Q&A 旧約編』
• - 『死海文書聖書誕生の謎』

これらの著書は、文学的な価値や宗教的な意義を持ち、多くの読者に影響を与えてきました。また、翻訳活動にも力を入れ、教皇庁教理省の文書や書籍の翻訳を通じて、教会の教えを広める活動にも貢献しています。

結論

和田幹男は、日本におけるカトリック教会の重要な指導者の一人であり、教育者として及び司牧者として多大な影響を与えてきました。彼の学問的な探求と信仰の実践は、若い世代に引き続きインスピレーションを与えています。彼の活動は、キリスト教の教えを広めるだけでなく、聖書の理解を深めることにも寄与しています。

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