唖侍鬼一法眼
『唖侍鬼一法眼』について
『唖侍鬼一法眼』（おしざむらいきいちほうがん）は、五社英雄による原作に神田たけ志が作画を担当した劇画作品です。この作品は、1972年8月17日号から1973年7月5日号まで『週刊アサヒ芸能』（徳間書店）で連載されました。また、原作を基にしたテレビ時代劇版も放送され、1973年10月7日から1974年3月31日までの全26回で、主演者には若山富三郎が起用されました。
作品タイトルの「唖」は差別的な意味合いを持つため、再刊時には『怨みの刺客鬼一法眼』と改められ、ドラマの再放送やDVDのタイトルでも『鬼一法眼』という名称が使用されています。
概要
物語は、賞金稼ぎである主人公の鬼一法眼が仇敵を追って旅に出るという設定です。このキャラクターは少年時代、喉を斬られたことによって声を失い、言葉を話すことができないという苦しい過去を抱えています。しかし、耳は聞こえるため他人の言葉を理解する能力はあります。このため、作品内では彼の心の声や残されたメッセージが登場することがよくあります。
所収
オリジナル版は1973年に全2巻として講談社から出版されました。
その後、2005年にはリイド社よりタイトルを改題の上、再販されましたが、現在は絶版となっています。
テレビドラマ『唖侍鬼一法眼』
この劇画のテレビドラマ版は、日本テレビで放送され、製作スタッフには原作を手掛けた五社英雄や神田たけ志が名を連ねています。プロデューサーには加賀義二や勝新太郎、企画には梅谷茂らが参加しており、音楽は冨田勲が担当しました。
ドラマの主題歌は「孤独におわれて」で、歌を担当したのは勝新太郎です。
主な出演者
- - 鬼一法眼：若山富三郎
- - 卍（相良筑後守）：勝新太郎
- - お菊：ジュディ・オング（1・14・26話）
- - お嵐：浜木綿子（3・6話）
- - 慈海和尚：嵐寛寿郎（5・13話）
- - 菊乃：松尾嘉代（5・13・26話）
- - 渡海屋：大木実（12・25・26話）
- - ゴンザレス：トニー・セテラ（26話）
- - ナレーター：睦五郎
このように、『唖侍鬼一法眼』はそのストーリーとキャラクターによって多くの影響を与え、後の作品やメディアにも大きな足跡を残しています。
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