四国開発フェリー

四国開発フェリー（オレンジフェリー）

四国開発フェリー株式会社は、瀬戸内海を中心にフェリーを運航する日本の海運会社です。愛称は「四国オレンジフェリー」として親しまれています。内航貨物船・近海船のオーナー・オペレーターである瀬野汽船のグループ企業であり、登記上の本社は瀬野汽船と同じ愛媛県今治市にありますが、実質的な機能は東予事務所のある愛媛県西条市に置かれています。

歴史

1970年、瀬戸内海のフェリー航路推進に伴う事業者の公募に応じ、四国開発フェリーは設立されました。当初は今治港からの関西向け航路開設が計画されましたが、トラック輸送に適さない事情から、壬生川港（現：東予港）から大阪南港への航路を独自に開設。航路標識やフェリー岸壁、ターミナルビルなどの設備は自己資金で整備されました。

近年では、高速道路料金の変更などの社会情勢の変化により、航路の減便を余儀なくされました。2016年には松山・今治地区を発着する関西航路が全て廃止される中、航路の存続が危ぶまれましたが、「フェリーは四国と関西の足」という理念のもと、親会社の支援により存続が決定しました。

2018年には、大阪～東予航路に「おれんじえひめ」・「おれんじおおさか」が就航。全室個室という画期的な試みが話題を呼び、「動く海上ホテル」として注目を集めました。新造船の大型化に伴い、東予港のターミナルも新築移転されました。

沿革

1970年：越智郡波方町にて設立
1972年：本社を東予市に移転。東予 - 大阪航路に就航
1988年：新居浜港に就航
1992年：神戸港乗り入れを開始
2004年：本社を愛媛県今治市に移転
2012年：新居浜・東予と大阪を結ぶ航路を減便
2018年：「おれんじえひめ」・「おれんじおおさか」が就航

航路

現在、四国開発フェリーは以下の航路を運航しています。

東予港（愛媛県） - 大阪南港（大阪府）：「おれんじ えひめ」「おれんじ おおさか」が夜行で運航。船内休憩やレストラン営業も行われています。
新居浜東港（愛媛県） - 神戸港（兵庫県）：「おれんじホープ」が運航。上り便は夕方発、下り便は深夜発となっています。

船舶

ファンネルマークは、オレンジ地に青・オレンジ・緑色で「Safety」「Service」「Speedy」の頭文字であるSをあしらった「3S」マークが特徴的です。船体は白地に1本の帯と、カモメの絵が描かれています。

就航中の船舶

おれんじホープ：神戸航路で活躍するフェリー。トラック160台を積載可能です。
おれんじ えひめ：大阪航路に就航するフェリー。全室個室で快適な船旅を提供します。
おれんじ おおさか：大阪航路に就航するフェリー。「おれんじえひめ」と同型の姉妹船です。

過去に就航していた船舶

フェリーえひめ
フェリーおおさか
フェリーおれんじ
フェリーおれんじ2
ニューおれんじ
おれんじエース
おれんじ7
おれんじ8

船内設備

「おれんじ えひめ」「おれんじ おおさか」には、レストラン、浴室、自動販売機、ゲームコーナー、マッサージ機などの共用設備が充実しています。客室は、特別室から2等寝台まで様々なタイプがあり、用途や予算に合わせて選ぶことができます。

各種割引

往復割引や学生割引など、お得な割引制度が用意されています。

港へのアクセス

東予港、新居浜東港、大阪南港へは、バスや鉄道などの公共交通機関を利用してアクセスできます。東予港へは、今治駅や壬生川駅からの無料連絡バスが運行されています。

四国開発フェリーは、四国と関西を結ぶ重要な交通手段として、地域経済や観光に貢献しています。快適な船旅を通じて、瀬戸内海の魅力を満喫してみてはいかがでしょうか。

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