四庫全書総目提要

『四庫全書総目提要』は、清の乾隆帝の命により編纂された、中国史上最大規模の解題目録です。満洲語では「hesei toktobuha duin namun i yooni bithei oyonggo be tugiyeme gajihangge」と表記されます。

概要

この書は、『四庫全書』編纂の過程で作成されました。収録された文献を、中国の伝統的な分類法である経・史・子・集の四部に分け、さらに45類、67子目に細分化し、それぞれの文献について内容を解説する「提要」をまとめたものです。

収録された文献は、『四庫全書』に実際に収録されたものだけでなく、収録されなかった「存目」書も含まれており、その総数は10,254種、172,860巻に及びます。収録年代は春秋戦国時代から清朝初期までと、広範にわたっています。

『四庫全書』の各収録書の巻頭にも、本書に収録されている提要が付されていますが、両者の間には異同が見られることもあります。

『四庫全書総目提要』の最も重要な意義の一つは、その分類法にあります。歴代の分類法を集大成したものであり、その後の蔵書目録の模範的な分類基準となりました。この点で、本書の成立は中国書誌学史上、画期的な出来事とされています。

テキスト

『四庫全書総目提要』は、『四庫全書』と同様に、当初は手書きで作成されました。その後、乾隆60年（1795年）に浙江省で刊行されました（浙本）。また、武英殿で出版されたもの（殿本）や、浙本をもとに広東省で刊行されたもの（粤本）も存在します。

参考文献
余嘉錫撰『四庫提要弁証』 24巻
近藤光男 『四庫全書総目提要唐詩集の研究』（研文出版、1984年）

関連項目
紀昀 - 『四庫全書』、『四庫全書総目提要』の編纂者。

外部リンク
全國漢籍データベース　四庫提要 - 京都大学人文科学研究所 附属東アジア人文情報学研究センター

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