四日市あすなろう鉄道内部線

内部線について

内部線（うつべせん）は、あすなろう四日市駅と内部駅を結ぶ四日市あすなろう鉄道の路線で、全長5.7kmの距離を走ります。この路線は三重県四日市市を通過し、762mmという特殊な狭軌のレールで運行されている軽便鉄道です。比較的小さい軌間（軌道の幅）を持ちながら、地域交通の重要な役割を果たしています。

概要

内部線は、1912年から1915年の間に三重軌道によって開業されました。最初は日永駅までの区間が開通し、その後企業の合併や再編成を経て、近畿日本鉄道に統合されました。近鉄時代にはプリペイド式乗車カードが導入されましたが、2015年に四日市市が鉄道事業者として運営を始めてから、券売機が食券型に変更され、ICカードは以前は利用できませんでした。しかし、2021年にはICOCAやTOICAなどの交通系ICカードが導入され、利用の幅が広がりました。

路線データ

内部線の基本データは以下の通りです：

• - 営業距離：5.7km
• - 駅数：8駅（始発駅と終着駅を含む）
• - 複線区間：なし
• - 電化区間：全線電化（直流750V）
• - 最高速度：45km/h

全線が単線で、AUTOS（自動閉塞制御）が導入されています。駅周辺の交通状況や利用者数に応じて運行スケジュールも調整されています。

歴史

内部線の開業からの歴史は非常に長く、様々な出来事がありました。開業初期には、三重鉄道が軽便鉄道法に基づいて路線を経営し、その後は鉄道院に移管されました。大正11年には鈴鹿支線としての運行が始まり、さらなる発展を遂げました。その後、1931年に三重鉄道が四日市鉄道を吸収するなど、多くの変遷がありました。1944年には三重交通に統合され、以降は近鉄が運営を担っていきました。

1945年から1970年代にかけて交通網の改編や駅移設が行われ、内部線も時代に合わせた変化が求められました。その後も地域の利便性向上のために運行が続けられ、2015年には四日市市が新たな運営形態で内部線の管理を行うことになりました。

現行の運行形態

現在、あすなろう四日市駅と日永駅間には、内部駅発着の列車と八王子線西日野駅発着の列車が交互に運行されています。これにより、日中は毎時4本が運行されるなど、利便性が向上しています。また、各駅はすべての列車が停車し、都市型ワンマン運転が行われています

実際、内部線では全駅に無人駅が増えてきたため、信用乗車方式が主流になっており、効率的な運行が実現されています。特に日永駅では、系統別の接続が行われており、乗り換えに無駄がない工夫がされていることが利用者にも好評です。

使用車両と設備

現在の車両は260系が主に用いられており、過去には多様な形式の車両が運行されていました。内部駅構内には検車区が設置され、車両の定期検査も行われています。

また、信号設備や踏切についても整備が進められており、全ての踏切に自動化が施されています。全般的に、内部線は地域交通のニーズに応えるための持続可能な鉄道として位置付けられています。

このように、内部線は長い歴史を経ながらも地域の交通と人々の生活に寄与し続けており、その運行形態や設備の充実度が高く評価されています。

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