国内選手権大会 (自転車競技)

自転車競技における国内選手権大会

自転車競技における国内選手権大会は、各国が国内で最も優れた選手を決定するための重要な大会です。

概要

ロードレースの場合、ヨーロッパ諸国では通常6月下旬頃、オーストラリアやニュージーランドでは1月頃に開催されます。これらの大会は、各国の自転車競技連盟（日本では日本自転車競技連盟）によって主催・運営されています。

ロードレースはチャンピオンシップ（CN）のカテゴリーに属し、自転車競技の本場であるヨーロッパでは、世界選手権自転車競技大会（CM）に次ぐ権威を持つとされています。優勝者には、その国の国旗やナショナルカラーをデザインしたナショナルチャンピオンジャージが授与されます。このジャージは、その後の1年間、各地のレースで着用することが許可されます。

現在、大会は主に個人ロードレースと個人タイムトライアル（ITT）の2種目で行われ、男子エリート、男子23歳以下（U-23）、女子の各カテゴリーに分かれています。

日本の「国内選手権」事情

日本では長年、プロ自転車選手という概念は競輪選手に限定されていました。そのため、プロ選手の日本一を決める全日本プロ選手権自転車競技大会（全プロ）も、長らく競輪選手のみに参加資格が与えられていました。競輪選手以外の選手はアマチュアとして扱われ、全日本アマチュア自転車競技選手権大会（全アマ）が国内選手権大会としての役割を果たしていました。

しかし、1987年に市川雅敏がベルギーの日立とプロ契約を結んだことをきっかけに、プロのロードレース選手が登場し始めました。1990年に宇都宮で世界選手権が開催されたことも、プロ契約に転向する選手が増加する要因となりました。1990年代に入ると、全プロのロードレースにプロロードレース選手が参加できるようになりました。

1996年以降、世界選手権ではロードレースのプロ・アマの区別がなくなり、「エリート」と「23歳以下（U-23）」の2つのカテゴリーが導入されました（女子にはU-23カテゴリーはありません）。これに伴い、全プロと全アマの成績優秀者を集めた全日本自転車競技選手権大会が、1998年から毎年6月（トラックレースは7月）に開催されるようになりました。この大会の優勝者が「日本のナショナルチャンピオン」と見なされるようになりました。一方、全プロのロードレースは全日本選手権大会に統合される形で2007年大会を最後に廃止され、2008年からはロードレースの代わりにBMXが開催されています。また、マウンテンバイクやシクロクロスの各種目でも同様の大会が行われています。

2012年を最後に全アマは全日本選手権大会に統合され、消滅しました。以降、全日本選手権大会が名実ともに日本のナショナルチャンピオンを決定する大会となりました。

関連項目

* 国内選手権大会

脚注

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