全日本プロ選手権自転車競技大会

全日本プロ選手権自転車競技大会は、日本[[自転車競技連盟]]（JCF）と日本プロフェッショナルサイクリスト協会（JPCA）が主催する、国内最高峰の自転車競技大会です。通称「全プロ」とも呼ばれ、トラックレースとBMXの2種目が開催されます。トラックレースは毎年5月に、BMXは毎年11月に開催されるのが恒例となっています。

大会の歴史と概要

この大会は、2023年時点で70回を数える歴史ある大会です。当初は、世界選手権[[自転車競技大会]]のプロフェッショナル部門への選考会という位置づけであり、この大会での好成績が世界への切符を掴むための重要な要素でした。また、1982年からは国際[[競輪]]に参加する外国人選手もオープン参加するなど、競輪選手による純粋な「自転車競技大会」としての色合いが強い大会でした。かつて女子競輪が存在した時代には、女子の部も開催されていました。

しかし、1993年以降、トラックレースにおいてプロとアマの垣根がなくなり、オープン化が進みました。そのため、当大会で好成績を収めても、即座に世界選手権の代表選手になれるわけではなくなりました。全日本アマチュア自転車競技選手権大会で好成績を収めた選手との代表選考会が必要になったことで、当大会の存在意義が問われることとなりました。

この状況を打開するため、寬仁親王の意向により、当大会で好成績を収めた選手に寬仁親王牌への優先出場権が付与されることになり、大会の存在意義が再び高まりました。現在では、当大会での好成績は、全日本[[自転車競技選手権大会]]への出場権を得るための重要な要素となっています。

近年では、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年から2022年までの大会が中止となりましたが、2023年には4年ぶりに富山[[競輪場]]で開催され、再び活気を取り戻しています。

トラックレース

トラックレースは、世界選手権[[自転車競技大会]]やオリンピックの日本代表選考会を兼ねることもあり、日本のトップ競輪選手が集結する一大イベントです。競輪選手にとって「年に一度の運動会」とも言える重要な大会です。大会での上位入賞者には、寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントへの出場権や、特選予選・理事長杯へのシード権が与えられます。

会場は毎年、各地の競輪場を巡回して開催されています。また、1995年からは、全プロの開催直前に同じ会場で「全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪」（FII格付け）が開催されるようになりました。

近年では、公式種目の他に、ガールズケイリンやミスアンドアウトケイリンといったエキシビションレースも開催され、大会を盛り上げています。

主なトラックレース種目

1kmタイムトライアル
スプリント（第31回大会まではスクラッチ）
ケイリン
チームスプリント（第42回大会から。第45回大会まではオープン競技。第48回大会まではオリンピックスプリント）
4km個人パーシュート（第1～39回大会は5kmで実施。第40～58回大会までは4km個人追抜）
4kmチームパーシュート（第12回大会から。第58回大会までは4km団体追抜）
エリミネイション（第58回大会から。第42回大会はオープン競技、第62回大会は雨天中止）
ポイントレース（第28～57回大会。第51回大会は雨天中止）

BMX

BMXは、第55回大会から第61回大会まで開催されていました。

ロードレース

ロードレースは、第10回大会から第54回大会まで開催されていました。

今後の開催予定

第71回大会（2024年 5月27日）：高知競輪場
第72回大会（2025年 5月26日）：青森競輪場（7年ぶり3度目）

エピソード

過去の大会では、様々なエピソードが生まれています。

1976年、スプリントで優勝した阿部良二選手が、「世界選のような遊びはもうこりごり」という言葉を残し、世界選手権への出場を辞退した。
ドミフォンの世界王者であるセース・スタム選手が、当大会のスプリントで優勝した。
1979年の大会では、前年の世界選手権アマスプリント優勝者であるアントン・トカシュ選手が特別招待され、プロスプリント優勝者の中野浩一選手とのエキシビションマッチで勝利した。
1984年の大会では、当時アマチュアのスプリント王者であった中武克雄選手がオープン参加し、中野浩一選手とのエキシビションマッチで勝利した。
1988年と1989年の大会は、NHK総合テレビで生中継された。

関連情報

全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪
寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント
世界選手権[[自転車競技大会]]
全日本[[自転車競技選手権大会]]
全日本BMX選手権大会

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