国崎登

国崎登（くにさき のぼる）は、1886年（明治19年）に広島県で生まれ、1960年（昭和35年）に没した日本陸軍の軍人です。最終階級は陸軍中将。

軍歴

1907年（明治40年）に陸軍士官学校を卒業後、歩兵少尉に任官し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。その後、歩兵第21連隊付、歩兵第63連隊付などを経て、1920年（大正9年）には陸軍大学校を卒業。歩兵第63連隊中隊長に就任しました。

1921年（大正10年）には陸軍歩兵学校教官となり、1923年（大正12年）に歩兵少佐に昇進。1925年（大正14年）には参謀本部員に発令され、歩兵第28連隊大隊長、1927年（昭和2年）には歩兵中佐に進級し近衛歩兵第2連隊付（中央大学配属将校）に就任しました。

その後も、近衛師団司令部付、近衛歩兵第4連隊付、盛岡連隊区司令官を歴任し、1932年（昭和7年）に歩兵大佐に昇進。1934年（昭和9年）には歩兵第42連隊長に就任し、第9師団参謀長を経て、1936年（昭和11年）には陸軍少将に進級し歩兵第9旅団長に就任。日中戦争に出征し、徐州会戦などに参戦しました。

1937年（昭和12年）には国崎支隊長として南京攻略戦に参加。その後、歩兵学校長に転じ、1939年（昭和14年）に陸軍中将に進みました。同年8月には第7師団長に任命され、ノモンハン事件に出動。1940年（昭和15年）8月、第7師団は北海道に帰還し、1941年（昭和16年）11月には予備役に編入されました。

戦後

1942年（昭和17年）4月には修道中学校長に就任しましたが、1944年（昭和19年）7月に召集され、留守第7師団長となり、旭川師管区司令官として終戦を迎え、1945年（昭和20年）11月に召集解除となりました。1947年（昭和22年）11月28日には公職追放仮指定を受けています。

国崎登は、激動の時代を軍人として駆け抜け、日中戦争やノモンハン事件といった重要な戦役に参加しました。戦後は教育者としての道を歩むも、公職追放という形でそのキャリアを終えることとなりました。彼の生涯は、日本の近代史における軍人の一側面を映し出すものと言えるでしょう。

親族

* 二男: 国崎健（陸軍大尉、戦死）

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