国本佳宏

国本佳宏：音楽と宇宙を繋ぐ作曲家

国本佳宏（くにもと よしひろ）は、1958年6月2日生まれ、広島県出身の音楽プロデューサー、ソングライター、編曲家です。彼のキャリアは、音楽の世界にとどまらず、宇宙科学にまで及ぶ幅広い分野でその才能を発揮しています。

多岐にわたる音楽活動

国本氏は、サザンオールスターズや冨田勲プロデュースのプラズマシンフォニーオーケストラなど、著名なアーティストやプロジェクトに参加してきました。サザンオールスターズでは、アルバム「NUDE MAN」の全曲を手がけ、「Oh! クラウディア」の管弦編曲も担当しています。また、シングル「匂艶 THE NIGHT CLUB」のC/W曲「走れ!! トーキョー・タウン」や、「Ya Ya (あの時代を忘れない)」のC/W曲「シャッポ」など、数々の楽曲でその才能を発揮しています。

その他にも、電気グルーヴの「YESTERDAY」、戸川純の「玉姫様」、「憂悶の戯画」、「蛹化の女」、「さよならをおしえて」、「恋のコリーダ」、若林志穂の「テレフォン・キッス」、矢野有美の「MAKIN' IT」、「EAT YOU UP」、「CUPID GIRL」、「FOLLOW YOU」など、多様なアーティストの楽曲を手がけています。

渡米と研究

音楽活動と並行して、国本氏は渡米し、ノンスピーチサウンドによる情報伝達の研究にも取り組みました。この研究が、彼の音楽に対する探求心をさらに深めたと考えられます。

プラネタリウム音楽監督としての功績

1978年より、地元の広島こども文化科学館のプラネタリウムの音楽監督を担当し、宇宙をテーマにした作曲を数多く手がけました。1998年時点でのべ3,500時間にも及ぶその業績は、国際天文学連合（IAU）に認められ、小惑星に「クニモト」と命名されるという栄誉に輝きました。これは、彼の音楽が宇宙科学の分野にも貢献したことの証と言えるでしょう。

映像作品への貢献

国本氏は、テレビ番組やアニメ、ゲーム音楽など、映像作品にも幅広く楽曲を提供しています。NHKニューステーマ（1984年：冨田勲プロデュース）や、広島ホームテレビのオープニング・クロージング（1986年～2000年）、朝6生ワイドのオープニングテーマ曲など、耳馴染みのある音楽も手がけています。

アニメ音楽では、「ダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎」、「緑野原座フライト・プラネット」、「魔天道ソナタ」、「プレーンブルー時間列車 [Time Train]」、「緑野原迷宮 Melodic Wave」、「ヤンキー愚連隊 なんぼのもんじゃい!」、「巴がゆく!」、「おいら女蛮 決戦! パンス党」、「ヤンキー愚連隊 なんぼのもんじゃい!2」など、数多くの作品に参加しています。

ゲーム音楽では、「ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック」、「ファミコン・ミュージック」、「コナミ・ゲーム・ミュージック」、「コナミ・ゲーム・ミュージックVOL.2」、「ハドソン・ゲーム・ミュージック」、「スーパーマリオブラザーズ3」、「ステラアサルトSS」、「宇宙機動ヴァンアーク」、「GALAXY ANGEL II 絶対領域の扉」、「GALAXY ANGEL II 無限回廊の鍵」、「GALAXY ANGEL II 永劫回帰の刻」など、様々なゲームのサウンドトラックを手がけています。

まとめ

国本佳宏は、音楽プロデューサー、ソングライター、編曲家として、多岐にわたるジャンルで活躍し、その才能を発揮しています。サザンオールスターズなどのアーティストへの楽曲提供から、プラネタリウム音楽監督としての宇宙をテーマにした作曲、そしてゲーム音楽まで、幅広い分野でその足跡を残しています。小惑星にその名が刻まれるという偉業は、彼の音楽が単なるエンターテイメントを超え、人々に感動とインスピレーションを与えていることの証と言えるでしょう。

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