国松さまのお通りだい

テレビアニメ『国松さまのお通りだい』の概要

『国松さまのお通りだい』は、1971年10月6日から1972年9月25日までの間、フジテレビ系列で全52回放送されたテレビアニメです。本作は虫プロダクションとフジテレビの共同制作によるもので、放送時間は最初の26話が水曜日の19:00から19:30、さらに翌26話以降は月曜日の同じ時間帯に移行しました。

制作背景

このアニメは、ちばてつやの漫画『ハリスの旋風』の2度目のアニメ化にあたります。カラーテレビの普及に合わせて、本作品は以前のアニメ版からカラーでリメイクされました。初代アニメにおいては、カネボウハリスとのスポンサー契約があったため、番組タイトルは原作から変更されています。本作の物語の終盤では、オリジナルストーリーが展開されており、原作の続編的な内容が描かれています。

制作スタッフは、前作『あしたのジョー』の陣容とほぼ同じ顔ぶれであり、虫プロダクションはその時点で経営が危機的な状況にありました。そのため、番組終了後には多くのスタッフが独立し、後にマッドハウスを設立するメンバーとなっています。

ストーリーと登場人物

物語の主人公は石田国松で、声優は大山のぶ代が担当しています。国松を取り巻くキャラクターには、オチャラ（松島みのり、坂井寿美江）、おでこ（田の中勇）、メガネ（小原乃梨子）など、多彩な仲間がいます。ストーリーは、国松を中心に展開されるさまざまな冒険や事件を描写しており、視聴者たちを楽しませました。

制作陣

本作の原作はちばてつやで、プロデューサーには岸本吉功、別所孝治が名を連ねています。作画監督には杉野昭夫、佐々門信芳、新田敏夫が就いており、作画を担当したのはスタジオLOOKです。背景美術にはジャックが携わり、音響担当には浦上靖夫と松原武俊が名を挙げています。主題歌は、オープニングテーマ「国松さまのお通りだい」とエンディングテーマ「逆転の応援歌」で、どちらもいしいたもつが作詞を担当しました。

放送と映像ソフト化

放送局はフジテレビを中心に、北海道文化放送、岩手放送、秋田テレビなど、全国の様々な地域で放送されました。放送が終了した後、全話が収録されたDVD-BOXが2004年9月から12月にかけてリリースされ、多くのファンに再評価されています。

劇場版

1972年7月16日には、劇場版『東映まんがまつり へんしん大会』で第8話「大暴れ見習いキャプテン」のテレビブローアップ版が上映されました。このように『国松さまのお通りだい』は、テレビアニメ界における重要な作品の一つとして、今も多くの人々に記憶されています。

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