国武三千雄

国武三千雄

国武三千雄（國武、くにたけ みちお、1894年3月27日 - 1981年11月4日）は、日本の陸軍軍人。最終階級は中将。福岡県出身。

経歴

1894年（明治27年）に福岡県で生まれた国武三千雄は、1915年（大正4年）5月に陸軍士官学校（27期）を卒業。同年12月、砲兵少尉に任官され、軍人としてのキャリアをスタートさせました。その後、1927年（昭和2年）12月には陸軍大学校（39期）を卒業し、着実に昇進を重ねていきます。

1930年（昭和5年）8月、砲兵少佐に進級。1933年（昭和8年）8月には砲兵監部部員に就任し、軍政の中枢に関わるようになります。1935年（昭和10年）8月、砲兵中佐に進み、その才能を発揮しました。1937年（昭和12年）9月、第101師団参謀に発令され、日中戦争に出征。戦地でその手腕を発揮し、1938年（昭和13年）3月、砲兵大佐に昇進、第101師団参謀長に就任しました。武漢作戦、南昌作戦など、主要な作戦に参加し、軍人としての経験を積みました。

1939年（昭和14年）11月、参謀本部付を命じられ帰国。1940年（昭和15年）2月、陸大教官に転じ、後進の育成に尽力。1941年（昭和16年）3月、陸軍少将に進級し、陸軍兵器本部総務部長に就任し、兵器行政の責任者となりました。1942年（昭和17年）10月、陸軍兵器行政本部付となり、同年12月、中部軍参謀長に就任。1944年（昭和19年）10月、陸軍中将に進み、軍人としての頂点を迎えました。1945年（昭和20年）2月、第15方面軍参謀長兼中部軍管区参謀長に就任し、大阪で終戦を迎えました。

戦後、国武は俘虜米軍飛行士処刑事件への関与を疑われ、BC級戦犯容疑で逮捕されました。1949年（昭和24年）1月、横浜軍事法廷において終身刑の有罪判決を受けました。また、1948年（昭和23年）1月31日には公職追放仮指定を受けています。

1981年（昭和56年）11月、脳梗塞のため新宿区の東京厚生年金病院（現地域医療機能推進機構東京新宿メディカルセンター）で死去。87歳でした。

人物

国武輝人は実弟であり、陸軍中佐まで昇進。戦後は陸上自衛隊に入隊し、陸将の階級まで昇りつめました。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
横浜弁護士会BC級戦犯横浜裁判調査研究特別委員会『法廷の星条旗 - BC級戦犯横浜裁判の記録』日本評論社、2004年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
『現代物故者事典 1980〜1982』日外アソシエーツ、1983年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
陸軍省編『陸軍現役将校同相当官実役停年名簿 昭和11年9月1日調』偕行社、1936年。

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