国道38号

国道38号：北海道東西を貫く大動脈

国道38号は、北海道の空知地方にある滝川市を起点とし、道東地方の釧路市に至る一般[[国道]]です。全長約323kmに及び、北海道東西を結ぶ重要な交通路として、地域経済や社会生活を支える役割を担っています。

地域ごとの名称と歴史

国道38号は、地域によって「芦別国道」「狩勝国道」「十勝国道」「釧路国道」など様々な愛称で呼ばれています。これは、長い路線を複数の地域が共有し、それぞれの地域で独自の名称が定着したためです。

歴史的には、1952年から1965年にかけて、浦幌町共栄から釧路市音別町直別までの区間は現在のルートとは異なり、霧止峠や厚内トンネルを経由していました。現在の北海道道1038号直別共栄線の一部に該当する旧道です。その後、道路整備が進み、現在のルートへと変更されました。

路線状況とバイパス

国道38号は、全線が指定区間となっており、交通量が多い区間も数多く存在します。特に、帯広市周辺や釧路市周辺では、交通量が多く、渋滞が発生しやすい場所もあります。そのため、赤平バイパス、芦別バイパス、富良野道路、浦幌バイパス、そして2013年に全線開通した釧路新道など、複数のバイパスが整備されています。釧路新道は、釧路圏都市計画道路「国道幹線通」の一部として整備され、釧路市の交通渋滞緩和に大きく貢献しています。

道路構造上の課題

浦幌町内には、浦幌、上厚内、直別の3つのトンネルが存在します。これらのトンネルは、旧規格のためトンネルの高さや道路幅が狭く、対向車との事故リスクが高いのが現状です。高さ3.8m、幅3.0mを超える車両は通行禁止となっており、迂回路として国道242号、国道274号、国道392号が指定されています。

沿線と交通量

国道38号は、滝川市、赤平市、芦別市、富良野市、上川郡清水町、帯広市、中川郡幕別町、十勝郡浦幌町、白糠郡白糠町、釧路市など、多くの自治体を経由します。2005年度の道路交通センサスによると、富良野市、清水町、帯広市、釧路市など主要都市部では、1日あたりの交通量が1万台を超える区間が多く、北海道の東西を結ぶ重要な幹線道路であることを示しています。

道路施設と休憩ポイント

国道38号沿いには、「道の駅 スタープラザ芦別」「道の駅 南ふらの」「道の駅 うらほろ」「道の駅 しらぬか恋問」など複数の道の駅が整備されており、ドライバーの休憩や観光拠点としての役割を果たしています。「道の駅 しらぬか恋問」では、炭焼き豚丼が人気です。

主要な交差道路と峠

国道38号は、多くの主要地方道と交差します。また、樹海峠（三の山峠）や狩勝峠といった、北海道らしい雄大な自然の中を走ります。

管理

国道38号の管理は、起点から終点まで北海道開発局によって行われ、複数の道路事務所が担当区間を分担しています。滝川道路事務所、富良野道路事務所、帯広道路事務所、釧路道路事務所が、それぞれの管轄区域の道路管理、維持、補修などを担当しています。

まとめ

国道38号は、北海道の東西を結ぶ重要な道路であり、地域経済や社会生活に大きく貢献しています。歴史的にも重要なルートであり、現在も多くの車両が通行しています。近年はバイパス整備が進み、交通状況の改善も図られていますが、一部区間では依然として課題も残っており、今後の更なる整備が期待されています。

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