国道467号

国道467号：慢性渋滞と歴史を刻む街道

国道467号は、神奈川県大和市から藤沢市に至る一般国道です。かつては「藤沢町田線」や「藤沢街道」、「町田街道」と呼ばれており、古くから地域住民に親しまれてきた道です。しかし現在、この道路は深刻な渋滞問題を抱えています。

慢性的な渋滞：その原因と現状

特に土日祝日は、江の島や鎌倉への観光客の増加によって、片側1車線の道路では慢性的な渋滞が発生します。国道134号が交わる江の島入口交差点を先頭に、渋滞は全線に及びます。平日でも、藤沢市街地にある藤沢橋交差点、郵便局前交差点、南藤沢交差点付近では、渋滞が日常化しています。

この渋滞の大きな要因は、道路の狭さです。並行する神奈川県道43号藤沢厚木線の拡幅整備や、横浜市環状4号線の建設によって、藤沢市街地よりも北側の渋滞は幾分緩和されました。しかし、藤沢市街地から片瀬海岸付近にかけての渋滞は依然として深刻な問題です。

渋滞緩和策として、都市計画道路横浜藤沢線の延伸が期待されています。特に、現在開通している鎌倉市関谷から藤沢市川名までの区間から、国道467号までの延伸が急務とされています。

また、国道467号は、小田急江ノ島線とほぼ並行して走っているため、江ノ島線の駅周辺の交差点では、特に激しい渋滞が発生します。大和1号踏切（厚木街道との交差地点）や桜ヶ丘1号踏切（中原街道との交差地点）などは、昼夜を問わず渋滞が慢性化しています。

歴史：古道から一般国道へ

国道467号の歴史は古く、戦国時代には玉縄城と滝山城を結ぶ街道として存在したとされています。江戸時代には、藤沢から相模原台地を経て町田、八王子へと至る街道として、「滝山往還」や「八王子街道」と呼ばれ、相模国内の南北方向を結ぶ主要な街道の一つでした。

明治時代以降は、県道藤沢町田線や県道藤沢停車場江ノ島線として整備され、昭和28年には道路法に基づき県道に認定されました。その後、主要地方道に指定され、平成5年4月1日に一般国道467号として指定されました。

道路状況と周辺環境

国道467号は、大和市と藤沢市を結ぶ全長約21.8kmの道路です。国道246号と重複する区間もあります。大和市では、東名高速道路や相模鉄道本線と交差しますが、接続はありません。藤沢市では、国道1号（藤沢バイパス）、神奈川県道43号藤沢厚木線、神奈川県道30号戸塚茅ヶ崎線、神奈川県道306号藤沢停車場線、神奈川県道32号藤沢鎌倉線など、多くの道路と交差しています。また、沿線には小田急江ノ島線、相模鉄道いずみ野線、江ノ島電鉄線、湘南モノレール江の島線が走っています。

今後の課題と展望

慢性的な渋滞問題の解決は、国道467号の重要な課題です。都市計画道路横浜藤沢線の延伸以外にも、交通量抑制のための施策や、道路構造の改善など、様々な対策が求められています。地域住民や観光客にとって快適な道路となるよう、今後の整備が期待されます。

この道路は、歴史と現在が交錯する、重要な交通路であると言えるでしょう。

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