国鉄シキ550形貨車

国鉄シキ550形貨車

国鉄シキ550形貨車は、1961年（昭和36年）から1966年（昭和41年）にかけて、日本国有[[鉄道]]（国鉄）浜松工場で製造された、50トン積みの低床式大物車です。シキ550からシキ561までの合計12両が製造されました。

概要

本形式は、老朽化が進んでいたシキ60形を置き換える目的で製造されました。主な特徴として、溶接構造の荷受梁を備えている点が挙げられます。車体は全長16,680mm、低床部の長さは6,000mm、低床部のレール面上高さは700mmとなっています。車体幅とレール面上高さの両立を図るため、荷台の上部が外側に張り出していたり、台車上から荷台部分にかけてなだらかに外側に膨らんでいたりするなど、複雑な設計が施されています。また、応力集中を避けるために、梁と床板の接合部は円弧状に加工されています。

台車には、本来タンク車用に開発されたベッテンドルフ式の三軸ボギー台車であるTR78形が採用されており、合計2台車6軸で構成されています。空気ブレーキにはKD254形が使用されています。最高速度は、空車時、積車時ともに65km/hに制限されており、黄帯が巻かれています。

運用

シキ550形は、その使い勝手の良さから荷主からの需要が高く、製造された12両すべてが日本貨物[[鉄道]]（JR貨物）に引き継がれました。2009年4月時点では、3両が在籍していました。

保存車

シキ555が、京都府の保津川ライブスチームクラブで保存されています。この車両は、往時の姿を今に伝える貴重な存在となっています。

参考文献

鉄道公報
吉岡心平『大物車のすべて 上』（初版）ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 91〉、2007年3月1日。ISBN 978-4-7770-5195-3。
貨車技術発達史編纂委員会 編『日本の貨車 -技術発達史-』（初版）日本鉄道車輌工業会、2009年4月30日。

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、国鉄シキ550形貨車に関するカテゴリがあります。

もう一度検索