国鉄1440形蒸気機関車

1440形蒸気機関車の概要

1440形は、かつて日本国有鉄道に所属していたタンク式蒸気機関車です。この機関車の起源は1890年にさかのぼります。その年、九州鉄道がドイツのクラウス社から輸入したことが始まりでした。1907年には、鉄道国有法に基づいて国有鉄道としての登録を受けたことで、正式に国有機関車となりました。本記事では、特に1895年から輸入された改善された型式である1400形についても言及します。

基本的な特徴

1440形は車軸配置が0-6-0(C)で、シリンダーは2気筒で、飽和式のサイドウェルタンク機関車です。そのデザインは、九州鉄道が同時期に導入した機関車と類似しており、製造元の規格番号「LI」で知られています。これらの機関車は九州鉄道で形式15の名で呼ばれ、合計で27両が導入されました。

また、この期間に阪鶴鉄道からも同様の機関車が2両購入されました。導入された機関車の詳細な状況は多岐にわたりますが、特に九州鉄道においては1890年から1898年にかけて順次導入されました。

九州鉄道と阪鶴鉄道の導入状況

• - 九州鉄道：合計27両が導入され、その時期に応じた製造番号とともにさまざまな両数で追加されました。
• - 阪鶴鉄道：2両が同様に購入され、名をA2形として知られました。特に1897年に製造されたこれらの機関車は、九州鉄道と同じ特性を備えています。

資格制度と改番

本形式は国有化後も比較的長い間、私鉄時代の形式番号が残っていましたが、1909年には車両形式称号規程が整備され、1400形と1440形に分けられました。この改番に伴い、動輪の直径や水槽容量の違いによって区別されることになりました。特に動輪の直径において、1400形が1092mm、対する1440形は1130mmです。

特徴と設計の違い

最初の8両と阪鶴鉄道の2両は短いサイドタンクを持っていたため、運転室との間の空間が限られていましたが、後期に追加された14両ではタンクの長さが増加しました。いずれも弁装置の機構に影響を及ぼさないデザインが採用されています。

使用状況と廃車

この機関車は一貫して九州地域で活躍し、主には門司、鳥栖などの路線で使用されましたが、1925年から翌年にかけて次々に廃車されていきました。興味深いことに、廃車となった1413号を除く全ての機関車は地方鉄道や専用線に譲渡され、長い間活躍することになりました。これが、1440形の汎用性と使いやすさに起因していると言えるでしょう。

譲渡とその後

解体を免れた28両は民間企業などに払い下げられ、いくつかは戦時中に国有鉄道に買収されました。しかし、ほとんどは短期間内に再び廃車される道をたどりました。しかも、最終的には1960年代末までに全て解体される結果となりました。

主要諸元

この機関車の基本的なスペックは以下の通りです：

• - 全長：9008mm
• - 全高：3620mm
• - 軌間：1067mm
• - 動輪直径：1130mm
• - ボイラー圧力：11.3kg/cm²

また、動輪上重量や水タンクの容積なども重要な指標となります。シリンダー引張力は7,540kgを誇り、ブレーキ装置には手ブレーキと蒸気ブレーキが装備されています。最終的に、1412号が栃木県のトミーテック本社に保存されています。

参考文献

今後、さらなる研究を進める上で、臼井茂信氏の著作やその他の専門書も参照されるべき重要な資料となるでしょう。

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