国際危機グループ

国際危機グループ（International Crisis Group：ICG）

国際危機グループ（ICG）は、紛争の予防と解決を目的とする国際的な非政府組織（NGO）です。1995年に設立され、ベルギーのブリュッセルに本部を置いています。

概要

ICGは、紛争の危機に瀕している国や地域に政治アナリストを派遣し、現地調査に基づいた分析を行っています。その分析結果をもとに、紛争当事者や関係機関に対して政策提言を行います。また、紛争に関する月刊誌「Crisis Watch」を発行し、世界中の紛争状況を監視・分析しています。

ICGは、「保護する責任」の原則に基づき、政府、国際機関、メディアと連携しながら活動を展開しています。分析報告書は公式ウェブサイトでも公開されています。

組織の運営は、欧米諸国政府、基金、企業、個人からの資金援助によって支えられています。

組織体制

ICGは、ブリュッセルの本部を中心に、ワシントンD.C.、ニューヨーク、ロンドン、モスクワにアドボカシー支部を置いています。また、アンマン、ベオグラード、ベイルートなど世界18箇所にフィールド支部を設け、紛争地での活動を展開しています。50カ国以上で国際問題・紛争分析に従事するアナリストが所属しています。

活動地域

ICGは、アフリカ、アジア、ヨーロッパ、中東、ラテンアメリカなど、世界各地で活動しています。

アフリカ：アンゴラ、ウガンダ、エチオピア、エリトリア、ギニア、コートジボワール、コンゴ共和国、シエラレオネ、ジンバブエ、スーダン、ソマリア、ブルンジ、リベリア、ルワンダ
アジア：アフガニスタン、インドネシア、ウズベキスタン、カザフスタン、カシミール、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ネパール、パキスタン、ミャンマー
ヨーロッパ：アゼルバイジャン、アルバニア、アルメニア、グルジア、コソボ、セルビア・モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア共和国、モルドバ
中東：北アフリカからイランにかけての中東全域
ラテンアメリカ：アンデス地域、コロンビア

批判

ICGは、政府との関係の深さや、客観的な理論的枠組みの欠如について批判されることもあります。

共同設立者

ICGは、災害援助専門家で、1995年にチェチェン共和国で行方不明となったフレッド・クニーによって共同設立されたことでも知られています。

外部リンク

公式ページ

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