国際自転車競技連合

国際自転車競技連合（UCI）

国際自転車競技連合（UCI）は、自転車競技の国際的な統括団体であり、スイスのエーグルに本部を置いています。この組織は、自転車レースにおける競技者や役員に対するライセンス管理や、ドーピングに関する規則の施行を行っています。また、UCIは多様な自転車種目におけるレースの格付けやランキング制度を運営しており、ロード、自転車トラック、マウンテンバイク、BMXなどに関連する男子・女子、プロ・アマチュアレースが対象となります。

歴史

UCIは1900年4月14日にパリで設立されました。設立時にはベルギー、アメリカ合衆国、フランス、イタリア、スイスの自転車競技団体が合同し、国際的な自転車競技の振興を目的としました。1965年には、IOCのアマチュアリズム推進に対する強い勧告を受けて、「国際アマチュア自転車競技連盟（FIAC）」と「国際プロフェッショナル自転車競技連盟（FICP）」の2つの団体が設立されました。FIACはオリンピック競技の代表を管理し、127の構成団体を有しましたが、FIACとFICPの選手間の競走は限られていました。

1992年、UCIはFIACとFICPを再統合し、責任を一元化しました。本部はIOCの本部に近いローザンヌに移され、2002年にはエーグルに移転しました。2004年には、エーグルにあるUCI本部に隣接して、200mトラックのヴェロドロームを設置しました。最近の出来事として、UCIは2022年にロシアのウクライナ侵攻を受け、ロシアとベラルーシの選手に対して国際大会への出場を禁止しました。

世界選手権

UCIは世界選手権自転車競技大会を開催しており、各カテゴリーが存在し、選手は国別で競います。優勝者には五色のストライプの入ったレーサージャージ（マイヨ・アルカンシエル）が与えられます。

ロードレース

1988年から2004年まで、UCIはワンデイプロロードレースを対象としたUCI・ロードワールドカップを運営しました。2005年には、三大ツールやその他のレースを含むUCIプロツアーに移行し、その後も名称やレギュレーションを変更しながら続いています。

トラックレース

UCIは1893年から世界選手権でトラックレースを実施しており、1993年からはUCIトラックワールドカップの開催も始めています。

マウンテンバイク

マウンテンバイクでは、毎年開催されるマウンテンバイク世界選手権が最も権威のある大会とされています。この大会ではクロスカントリーやダウンヒルなどが行われ、1996年からはオリンピックでも実施される種目となっています。また、1991年からUCIマウンテンバイクワールドカップが開催されています。

BMX

BMX（バイシクル・モトクロス）は若年層に人気であり、1996年に国際BMX連盟をUCIが統合しました。BMXのレースやフリースタイル競技もUCIによって管理され、オリンピックでも実施されています。

室内自転車競技

UCIはサイクルサッカーやサイクルフィギュアを含む室内自転車競技の世界選手権も開催しています。

パラサイクリング

2007年から、UCIはパラサイクリングを統括し、国際パラリンピック委員会に代わり、パラサイクリング世界選手権大会を主催しています。

国際自転車競技連合は、全ての自転車競技を包括的に統括し、その発展に寄与しています。

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