国際貿易 (貿易会社)

株式会社国際貿易について

株式会社国際貿易（英文表記: KOKUSAI BOEKI KAISHA, LTD.）は、東京都葛飾区に本社を構え、玩具、模型、雑貨といった幅広い商品の製造、販売、そしてそれに伴う輸出入を事業の中核とする企業です。その歴史は大正時代にまで遡る、100年以上の伝統を持つ企業です。

企業理念

国際貿易は、玩具や関連商品の提供を通じて、子どもから大人まで、多様な人々に喜びと夢をもたらし、社会に貢献することを企業理念としています。その実現のため、変化の激しい社会情勢に対応できるよう、企画・開発、生産、調達、販売といった各能力の継続的な強化に努めています。また、社員一人ひとりがビジネスパーソンとして成長し、地域社会に貢献すると同時に、日本人としての誇りを持つ国際人となることを目指しています。

100年を超える歩み：沿革

国際貿易の歴史は、1918年（大正7年）6月に井上清太郎氏が東京・赤坂で創業したことに始まります。当初はゴム雑貨、特にスポンジボールを取り扱っていましたが、間もなく東京の日本橋区鉄砲町へ営業所を移し、セルロイド製の化粧品容器や文房具類へと取り扱い品目を広げました。

事業の発展に伴い、1922年（大正11年）6月には合資会社として組織を改め、さらに1937年（昭和12年）11月には株式会社国際貿易を設立（資本金30万円）しました。この時期、上海見本市への参加（1926年）や大阪出張所の開設（1927年）など、国内外への販路拡大を進めています。本社機能も、日本橋鉄砲町から室町、神田須田町、そして両国への新築移転と拠点を変えていきました。

第二次世界大戦後、1952年（昭和27年）にはセルロイドの不燃化対策として硬質塩化ビニール製品の生産に成功。翌1953年（昭和28年）3月にはソフトビニール製品の生産にも成功し、日本初のソフビ人形を発売、これが北米にも輸出されました。このソフビ事業の成功は、日本の玩具産業において重要な一歩となりました。

国際的なビジネス展開も積極的に行いました。1956年（昭和31年）には、国内企業として初めてウォルトディズニーエンタープライズの版権を取得し、キャラクタービジネスの先駆けとなります。さらに1959年（昭和34年）2月からは、アメリカのマテル社向けにバービー人形の輸出を開始。その後、1968年（昭和43年）9月にはマテル社との合弁会社、株式会社国際マテルを設立するなど、海外有力企業との関係を深めました。

日本の玩具業界全体の発展にも貢献しており、1967年（昭和42年）4月に創立された社団法人日本玩具協会（現在の一般社団法人 日本玩具協会）では、創業者の井上清太郎氏が初代会長に就任しています。

本社はその後も時代の変化や事業拡大に合わせて移転を繰り返し、江東区亀戸（1967年）、台東区柳橋（1974年）、葛飾区白鳥（1976年）を経て、1986年（昭和61年）からは現在の葛飾区四つ木に居を構えています。

経営体制は、創業者の井上氏から複数の代表取締役社長へと引き継がれ、それぞれの時代に合わせた経営が行われてきました。

2018年（平成30年）6月には創業100周年を迎え、歴史の新たな一歩を踏み出しました。近年では、玩具や模型の事業に加え、2022年（令和4年）4月より、廃業したミニカーショップイケダが刊行していた「ミニカーマガジン」の発行事業を「WEBミニカーマガジン」として承継するなど、情報発信の分野にも進出しています。

提供番組

過去にはテレビ番組の提供を通じて、企業や商品の認知度向上を図っていました。主な提供番組として、フジテレビの「ちびっこトリオクイズ」（一社提供）、「ちびっこ怪獣ヤダモン」、関西テレビの「親子そろって それ買え!やれ買え!!」（一社提供）などがあります。

株式会社国際貿易は、創業以来、革新的な製品開発や国際的な視点を持ち続け、「喜びと夢」を多くの人々に届けるという理念のもと、日本の玩具・模型・雑貨産業において重要な役割を果たし続けている企業です。

もう一度検索