土井利以

土井利以（どいとしもち）は、江戸時代後期の武士で、三河刈谷藩の第5代藩主を務めました。刈谷藩土井家8代目の当主です。

寛政8年（1796年）、第2代藩主であった土井利徳の五男として誕生しました。文化10年（1813年）に、兄で第4代藩主であった土井利謙が亡くなったため、その養子となり家督を継承しました。同年12月16日には、従五位下・淡路守に叙位・任官されました。

父である土井利徳と同様に、土井利以もまた文学に深い知識と関心を持っていました。しかし、藩政にはあまり積極的に関わらなかったと伝えられています。藩主としての政務よりも、自身の興味のある分野に時間を使っていたのかもしれません。

文政12年（1829年）11月30日、江戸にて34歳で亡くなりました。その跡は、次男の土井利行が継ぎました。

系譜

実父：土井利徳（刈谷藩第2代藩主）
養父：土井利謙（刈谷藩第4代藩主）
正室：栄（堀田正敦の娘）
子女
土井庚吉
土井利行（次男）
銀（小笠原長穀正室）
鉄（小出英永室）
盈（土井利祐正室）
淳（秋山正光正室）
* 鑑（多賀高厚の養女）

土井利以は、藩主としての責任を負いながらも、自身の興味を追求した人物であったと言えるでしょう。その短い生涯の中で、文学に造詣が深かったという点が特筆されます。一方で、藩政への関与が薄かったという点は、藩主としての評価を分ける要因の一つと言えるかもしれません。彼が残した業績は必ずしも多くはありませんが、その人物像は後世に語り継がれています。

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