土井利剛

土井利剛（どい としかた）は、江戸時代中期、下総国古河藩の世嗣として位置づけられた人物です。彼は、5000石を領した大身旗本・久世広武の四男として生まれました。母は五井松平忠根の娘という家柄です。

古河藩主・土井利里の養子となった利剛は、明和2年（1765年）に10代将軍・徳川家治に初めて謁見し、従五位下・遠江守に叙任されました。これは、彼が土井家の後継者として幕府に認められたことを意味します。

しかし、利剛は家督を相続することなく、安永2年（1773年）に早世しました。土井家の将来を担うべき彼が若くして亡くなったことは、古河藩にとって大きな痛手であったと考えられます。

利剛の死後、土井家の後継者として迎えられたのは、川越藩から来た利建（松平朝矩の長男）でした。利建は新たに養子となり、土井家の嫡子として家督を継承することになります。

利剛の系譜は以下の通りです。

父：久世広武
母：松平忠根（五井松平家）の娘
養父：土井利里（1722-1777）
室：不詳
女子：土井利里養女 - 青山忠裕正室
女子：三保子 - 土井利里養女、土井利国正室、のち本多忠奝継室、のち五島盛運継室

利剛の生涯は短いものでしたが、土井家の後継者として期待された人物であったことは間違いありません。彼の死後、土井家は新たな養子を迎えて存続していくことになります。彼の娘たちは、それぞれ有力な家柄に嫁ぎ、土井家の血筋を後世に伝えていきました。

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