土井権大

土井 権大（どい ごんだい）の生涯と業績

土井権大は1879年12月12日に兵庫県揖保郡石海村（現在の太子町）で出生しました。彼は明治法律学校で法律を学び、1903年に早稲田大学英語政治科を卒業しました。この教育を背景に、土井は北米移民事業に従事し、その後、ブラジルへの移民事業に対して重要な役割を果たしました。

彼の政治キャリアは、1915年の第12回衆議院議員総選挙に立候補したことから始まりましたが、その時は落選しました。改野耕三から推薦を受けた堀豊彦に敗れたのです。しかし、1917年の第13回衆議院議員総選挙では立憲国民党公認で立候補し、初当選を果たしました。それ以来、彼は6期連続で当選を果たすことになります。

土井権大は、いくつかの地方組織や業界団体でも重要な役職を務めました。彼は兵庫県議を務めたほか、石海産業組合の組合長、播州素麺同業組合の副組合長としても活動しました。また、隆文館図書や中日化工株式会社の常任監査役を勤め、さらには雑誌「農政研究」の主幹も務めるなど、その影響力は広範囲に及びました。

彼の政治的スタンスは、大隈重信が率いる憲政本党に所属する中で、同じ出身地である肥塚龍を支援するところから始まります。しかし、肥塚が立憲同志会に移籍した後、土井は立憲国民党に残り、彼との関係を断つこととなりました。

しかし、彼の政治生命は1934年7月30日に起こった満洲興業無晝会社の不正事件によって大きく揺らぎました。土井は業務上横領の罪により懲役1年6か月の判決を受け、同年8月7日に衆議院議員の座を失いました。この事件の影響で、彼は勲四等及び各種記念章を授与されていましたが、それらが剥奪されるという厳しい事態に見舞われました。

その後、彼は立憲政友会に移籍し、総務としての役割を果たしました。土井権大の生涯は、政治家としての栄光と同時に、不正事件による失墜という二つの顔を持つものでした。

参考文献

• - 日本国政調査会編『衆議院名鑑 第1回・1890年～第34回・1976年総選挙』国政出版室、1977年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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