土屋大次郎

土屋大次郎

土屋大次郎（つちや だいじろう、1858年1月27日（安政4年12月13日）- 1910年（明治43年）5月12日）は、明治時代に活躍した日本の実業家であり、政治家としても衆議院議員を1期務めました。旧姓は武川です。

生い立ちと初期の活動

土屋大次郎は、相模国足柄下郡岩村（現在の神奈川県足柄下郡真鶴町岩）で、石工である武川半三郎の次男として生まれました。15歳で石工として岩村の丸山丁場で働き始め、その後、親戚の土屋家の養子となり、土屋石店（後の土屋商店）を設立しました。この石材店が、彼の事業の出発点となりました。

実業家としての手腕

土屋大次郎は、石材業で成功を収めるだけでなく、様々な事業にも携わりました。足柄下郡会議員、同参事会員、神奈川県会議員を歴任し、地域社会の発展に貢献しました。また、吉浜銀行、帝国石材各(株)の取締役、豆相人車鉄道、日本軌道各(株)の相談役、熱海鉄道(株)の監査役など、多岐にわたる企業の要職を歴任し、その経営手腕を発揮しました。

政治家としての活動

1909年（明治42年）7月、長谷川豊吉の辞職に伴い実施された第10回衆議院議員総選挙神奈川県郡部補欠選挙において、立憲政友会から出馬し、見事当選を果たしました。衆議院議員としては1期を務めましたが、当選から1年足らずの1910年5月に死去しました。短い期間ではありましたが、政治家としての足跡も残しました。

死後

土屋大次郎の墓所は、神奈川県真鶴町の龍門寺にあります。彼の功績は、地域社会に深く刻まれています。

親族

二男 金子隆三（大蔵官僚、金子元三郎養子）
三男 土屋計左右（実業家）

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。
衆議院事務局『第一回乃至第十九回総選挙衆議院議員当選回数調』1936年。
『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』衆議院事務局、1940年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 丹治雄一「明治期の箱根山周辺産安山岩の石材利用と土屋大次郎の事業活動」『神奈川県立博物館研究報告 人文科学 43』神奈川県立歴史博物館編、2016年。

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