在ウラジオストク日本国総領事館

在ウラジオストク日本国総領事館

在ウラジオストク日本国総領事館は、ロシア極東の沿海地方に位置する港湾都市ウラジオストクに設置されている日本の総領事館です。この総領事館は、長きにわたり日露関係の歴史を見守り、両国間の交流を支える重要な役割を担ってきました。

歴史

在ウラジオストク日本国総領事館の歴史は、1876年に開設された日本政府の貿易事務所に遡ります。以下に、その変遷をまとめます。

1876年: 在ウラジオストク日本国政府貿易事務所が開設。
1907年: 貿易事務所が領事館に昇格。
1909年: 領事館が総領事館に昇格。
1916年: 旧キタイスカヤ通りに壮麗な総領事館庁舎が完成。
1917年: ロシア革命により、ロシア帝国が崩壊。日本はソビエト連邦を承認せず、シベリア出兵を行い、反革命勢力を支援。
1922年: 赤軍が極東ロシアを制圧し、日本軍が撤兵。ソ連との国交がないため、総領事館が閉鎖。
1925年: 日ソ基本条約締結により国交が回復し、総領事館が再開。
1945年: ソ連が日ソ中立条約を破棄し対日参戦。各地で日本軍を駆逐し、満州や朝鮮半島、南樺太、千島列島を占領。
1946年: 在ウラジオストク日本国総領事館が再び閉鎖。
1951年: ウラジオストクが閉鎖都市に指定。
1956年: 日ソ共同宣言により国交が再開。
1967年: ウラジオストクの閉鎖に伴い、ナホトカに総領事館が開設。
1991年: ウラジオストクが閉鎖都市指定から解除。ソ連が解体し、ロシア連邦が成立。
1992年: ウラジオストクが対外開放。
1993年: ナホトカの総領事館が閉鎖され、ウラジオストクに移転。総領事館が再開。

所在地

現在の総領事館は、ウラジオストク市内に位置しています。

管轄地域

在ウラジオストク日本国総領事館は、以下の地域を管轄しています。

沿海地方
カムチャツカ地方
マガダン州

主要事件

日本外交官拘束事件（2022年）

2022年9月26日、ロシア連邦保安庁は、在ウラジオストク日本国総領事館の外交官モトキ・タツノリ氏を拘束しました。ロシア側は、モトキ氏がウクライナにおける特別軍事作戦後の対ロシア制裁に関する制限情報などを不正に入手したと主張しました。これに対し、ロシア外務省はモトキ氏をペルソナ・ノン・グラータとし、48時間以内の国外退去を要求しました。

この事件を受けて、日本政府は10月4日、対抗措置として在札幌ロシア連邦総領事館の領事1名にペルソナ・ノン・グラータを通告し、6日以内の国外退去を求めました。

関連情報

関連項目

在ロシア日本国大使館
在サンクトペテルブルク日本国総領事館
在ハバロフスク日本国総領事館
在ユジノサハリンスク日本国総領事館
日露関係
日露関係史
日本の在外公館の一覧

外部リンク

在ウラジオストク日本国総領事館
在ウラジオストク日本国総領事館（ロシア語）
在ウラジオストク日本国総領事館 - Facebook （ロシア語）
在ウラジオストク日本国総領事館 - VK （ロシア語）
在ウラジオストク日本国総領事館 - Instagram （ロシア語）

在ウラジオストク日本国総領事館は、日露関係における重要な窓口として、今後も両国間の交流と理解を深める役割を担っていくことが期待されます。

もう一度検索