在中日本人

在中日本人とは

「在中日本人」とは、中国本土（香港、マカオを含む）や台湾で生活する日本人のことを指します。2018年10月時点で、中国には約17万人の日本人が3ヶ月以上滞在しており、その数はアメリカ合衆国に次ぐ規模です。特に上海市には4万人以上が集中しています。一方、台湾には約2万4千人の日本人が生活しています。中国在住の日本人の大半は、将来日本へ帰国する予定がある一時的な滞在者であり、永住者はごくわずかです。

歴史的背景

第二次世界大戦前後の時代には、満洲国建国に伴い、日本から多くの人々が満洲へ移住しました。この満蒙開拓移民では、約32万人の開拓民が送り込まれました。しかし、終戦とともに集団引き揚げが行われ、混乱の中で約2700人の残留婦人や孤児が日本に帰国できず、現地に残されました。

21世紀に入ると、両国間の貿易額が増加し、中国における日本人の数は2011年までの10年間で約3倍に増加しました。2012年には約15万人をピークに減少傾向に転じています。これは、2012年9月に発生した尖閣諸島国有化などの出来事が影響していると考えられています。

在中日本人学校

中国や台湾には、日本人子女向けの教育機関として多くの日本人学校が存在します。以下は主な学校の一覧です。

中華人民共和国

広州日本人学校
上海日本人学校（特別支援教室あり、世界最大規模）
大連日本人学校（幼稚園併設）
青島日本人学校
蘇州日本人学校
深圳日本人学校
杭州日本人学校
天津日本人学校
北京日本人学校（支援教室あり）

中華民国（台湾）

台中日本人学校
台北日本人学校（個別支援あり）
高雄日本人学校

中国（香港）

香港日本人学校香港校小学部（特別支援教室あり）
香港日本人学校大埔校（特別支援教室あり）
香港日本人学校香港校中学部（特別支援教室あり）

これらの学校は、日本と変わらない教育環境を提供し、子供たちが異文化の中で成長する上で重要な役割を果たしています。

日系中国人

日本にルーツを持つ中国国籍者は「日系中国人」と呼ばれます。彼らは、異なる文化背景を持ちながらも両国の架け橋となる存在です。

著名な日系中国人

蔣緯国（軍人）
愛新覚羅慧生（皇族）
鄭成功（軍人）
嵯峨浩（皇族）
中村祐人（サッカー選手）

まとめ

在中日本人は、中国や台湾で生活しながらも、文化、教育、経済など様々な面で両国を結びつける重要な役割を果たしています。歴史的な背景を理解することで、彼らの存在意義をより深く理解することができます。

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