在日ポーランド人

在日ポーランド人とは

日本に一定期間在住するポーランド人、またはポーランド国籍を持つ人々を指します。また、日本に帰化した人や、その子孫はポーランド系日本人と呼ばれます。

在日ポーランド人の現状

2015年末時点で、日本に90日を超えて滞在し、外国人登録を行っているポーランド国籍者は1,653人です。在留資格別に見ると、技能を持つ人が435人と最も多く、次いで永住者が379人、留学生が195人、日本人の配偶者等が178人となっています。都道府県別では、歴史的な背景から長崎県に最も多く451人が在住しています。

日本におけるポーランド人の歴史

日本におけるポーランド人の歴史は古く、1861年には長崎にポーランド系ユダヤ人が移住しています。

ポーランド立憲王国時代には、ポーランド独立主義者の流刑地として、多くのポーランド人が極東ロシアへ送られました。特に樺太には多くのポーランド人が移住し、ポーツマス条約によって南樺太が日本領となった後も、そのまま残留した人々がいました。彼らは日本国籍を与えられ、在日ポーランド人として日本人と共存しました。

ロシア革命前後には、極東シベリアから日本に亡命してきた白系ロシア人の中にも、多くのポーランド人が含まれていました。彼らは生活上の利便性からロシア語を使用していたものの、実際にはポーランド系の人々も多かったのです。

ポーランド孤児の受け入れ

ポーランド独立時の戦争や飢饉により、シベリアには多くのポーランド孤児が発生しました。1919年、ウラジオストク在住のポーランド人によって「ポーランド救済委員会」が組織され、子供たちを祖国へ送り返すための活動が始まりました。

しかし、ポーランド・ソビエト戦争の勃発により、シベリア鉄道での帰国が困難となったため、救済委員会は世界各国に援助を求めました。その結果、日本政府がポーランド孤児の受け入れを決定し、1920年から1922年にかけて、合計765名の孤児が日本に迎えられました。さらに、孤児たちの世話役として65名のポーランド人の大人も受け入れられ、彼らは日本各地で約1年間、手厚い保護を受けました。その後、孤児たちは無事にポーランドへ帰国しました。

ユダヤ系ポーランド人難民

1941年には、杉原千畝によるビザ発給により、ポーランド出身のユダヤ人難民が神戸に移住しました。その後、太平洋戦争の影響により上海へと移住しましたが、日本はユダヤ系ポーランド人にとって重要な経由地の一つとなりました。

著名な在日ポーランド人・ポーランド系日本人

ALEXA - ファッションモデル
カロリーナ・フォルタン - 女流棋士
クリストファー・W・A・スピルマン - 歴史学者
シモン・ゴールドベルク - ヴァイオリニスト
ゼノ・ゼブロフスキー - フランシスコ会修道士
ブロニスワフ・ピウスツキ - 文化人類学者、アイヌ研究家
マキシミリアノ・コルベ - カトリック司祭
藤本彰 - 実業家、工学博士
加藤シルビア - TBSアナウンサー
深月ユリア - 女優、占い師、モデル
ナポ - お笑い芸人
クシシュトフ・ゴソチャジュ - ユーチューバー、映画製作者

参考文献

兵藤長雄「善意の架け橋〜ポーランド魂とやまと心」文藝春秋

関連項目

白系ロシア人
残留ロシア人 (南樺太)
在日ロシア人
在日ウクライナ人
日本のユダヤ人

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