地上の楽園 (久石譲のアルバム)

久石譲『地上の楽園』：洗練された音世界と豪華ミュージシャンの共演

『地上の楽園』は、1994年7月27日にパイオニアLDCからリリースされた、久石譲の8枚目のオリジナルアルバムです。前作『My Lost City』から約2年ぶりとなる本作は、久石譲の音楽的な探求心と、洗練されたポップセンスが融合した作品として評価されています。

制作の背景と豪華な参加ミュージシャン

本作の制作には、プログレッシブ・ロック界の重鎮であるビル・ブルーフォード（元イエス、キング・クリムゾン）や、ギターリストのビル・ネルソン（元Be-Bop Deluxe）、ヴァイオリニストのデヴィッド・クロス（元キング・クリムゾン）など、ジャンルを超えた豪華なミュージシャンが参加しています。彼らの個性的な演奏が、久石譲の楽曲に新たな彩りを添えています。

批評

CDジャーナルは、『地上の楽園』を「洗練された都会派ポップスとしてのテイストもたっぷりと含んだ、クオリティの高いスタンダードなシティポップ・サウンド」と評し、そのお洒落な仕上がりを評価しています。

収録曲について

アルバムには、インストゥルメンタル曲からボーカル曲まで、多彩な楽曲が収録されています。

The Dawn: アルバムの幕開けを飾る、壮大で美しいインストゥルメンタル。
She's Dead: ポップなメロディと切ない歌詞が印象的な楽曲。
さくらが咲いたよ: 久石譲の実娘である麻衣が2006年にカバーしたことでも知られる楽曲。
HOPE: 希望に満ちたメロディが心に響く楽曲。
MIRAGE: エキゾチックな雰囲気が漂うインストゥルメンタル。
季節風 (Mistral): 清涼感あふれるメロディが心地よい楽曲。
GRANADA: 情熱的なリズムが印象的なインストゥルメンタル。
THE WALTZ (For World's End): 映画『女ざかり』の挿入曲として使用された、美しいワルツ。
Lost Paradise: 幻想的な雰囲気が漂うインストゥルメンタル。
Labyrinth of Eden: 純名里沙 & JOE'S PROJECT名義でシングル「ぴあの」のカップリング曲としてシングルカットされた楽曲。
ぴあの (English Version): JOE'S PROJECT名義で発売されたシングルの英語詞バージョン。

参加ミュージシャン

Iain Ballamy, Bill Bruford, Hugh Burns, David Cross, Lance Ellington, Motoya Hamaguchi, Mitsuo Ikeda, Rap Jonzi, Michael Mondesir, Bill Nelson, Tessa Niles, Jackie Sheridan, Kenji Takamizu, The London Session Orchestra, Gavyn Wright

使用機材

マスターキーボード: AKAI MX76
ミュージックシーケンサー: Macintosh Quadra 610 Vision Ver 2.02
音源: Fairlight SERIES III, SEQUENTIAL CIRCUITS Prophet-5, YAMAHA DX7, YAMAHA DX7 II FD, MIDI MINI, KORG i2, KORG WAVESTATION SR, KORG M1R, KURZWEIL K1000, KURZWEIL K1000PX Plus, E-MU Proformance, YAMAHA TX81Z

まとめ

『地上の楽園』は、久石譲の音楽的な才能と、豪華ミュージシャンの演奏が融合した、聴きごたえのあるアルバムです。洗練されたサウンドと美しいメロディは、聴く人を心地よい音世界へと誘います。久石譲のファンはもちろん、シティポップやインストゥルメンタル音楽が好きな方にもおすすめの一枚です。

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