地図と測量の科学館

地図と測量の科学館

地図と測量の科学館（ちずとそくりょうのかがくかん、英語: The Science Museum of Map and Survey）は、茨城県つくば市北郷にある、地図と測量に特化した科学館です。この施設は日本で初めての地図と測量の専門館であり、訪れる人々にこれらの分野に関する深い知識を提供し、楽しみながら学ぶことができます。

施設の概観

館内は自由に見学できるだけでなく、専門的なガイドを依頼することも可能です。来場者は「マッピーくん」というキャラクターが案内役を務める「測量の日」などの様々なイベントに参加することができます。施設は総面積5,464m²の2階建ての展示館と、屋外に広がる「地球ひろば」で構成されています。

展示内容

展示館

展示館の入り口には、壮大なスケールの日本列島を示す空中散歩マップがあります。このマップは、高さ7m、幅25m、10万分の1のスケールで作られており、訪問者は特別なメガネをかけることで立体的に日本列島を感じることができます。その後、著名な測量技術者の肖像画が階段に掲示されており、測量へのリスペクトが表されています。

館内は「たっちず」と呼ばれるインタラクティブなタッチパネルを通じて、地図のさまざまな情報に触れることができます。このパネルでは地形の変化や過去の地図を探索することができます。

展示室は主に3つのテーマで構成されています。

1. A.地球に向かう
地球全体を俯瞰する展示があり、風や鳥の音を感じることができるインタラクティブなコーナーがあります。また、日本経緯度原点に関する情報や測量の重要性についても学べます。

2. B.情報に向かう
日常の中での測量の重要性を理解することができるエリアで、目視による距離や高さの判断力を試すクイズ形式の展示もあります。ここでは、古い地図や異国の地形図も展示されています。

3. C.暮らしに向かう
地図を作る楽しさを体験できるコーナーとして、コンピュータを使った地図製作や型紙を用いた富士山の地図作りが体験できるブースがあります。

特別展示室

特別展示室では年間を通して企画展が行われます。これまでの展覧会には、「地図 楽しさと遊びの世界」などがあり、日本や世界各地の興味深い地図が展示されています。

オリエンテーションルーム

大画面(130インチ)を備えたこの部屋では、上映会や会議が行われており、子供向けの教育プログラムも実施されています。

情報サービス館

戦後から現在までの空中写真や地図資料が閲覧できるスペースが設けられています。観覧者はここで必要な情報を収集し、謄本の交付も受けることが可能です。

地球ひろば

屋外展示「地球ひろば」は、20万分の1スケールの地勢図で作られた球体模型が特徴です。ここでは、地球の大きさや日本の地理を実感することができます。模型は直径21.5mで、特定の高さから見た際には、宇宙から地球を見下ろしているかのような感覚を味わえます。過去には震災の影響で公開が中止されていましたが、修復され再度公開されるようになりました。

交通アクセス

この施設は駐車場を完備しており、車での訪問が可能です。最寄りの交通機関は、つくばエクスプレスのつくば駅で、バスを利用することでもアクセスできます。

歴史

地図と測量の科学館は、1996年に開館しました。それ以前、日本には地図と測量専門の博物館が存在せず、この施設の設立はその必要性が認識された結果です。開館以来、様々な企画展やイベントが催され、地域の人々に科学の面白さを伝えています。

このように地図と測量の科学館は、地図や測量の魅力を広げる拠点として、多くの人々に訪問されています。

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