地蔵越

地蔵越（じぞうごえ）は、徳島県徳島市の眉山に位置する標高144mの峠です。徳島市加茂名町と八万町の境界に位置し、徳島県道203号鮎喰新浜線が通っています。かつては旧名東郡加茂名町と名東郡八万村を結ぶ重要な道でした。

峠の名前は、眉山の麓にある地蔵院に由来します。この地蔵院は、地域の人々から厚く信仰されており、地蔵越を通る人々の安全を見守ってきました。地蔵越は、四国八十八箇所霊場の第17番札所である井戸寺と、第18番札所である恩山寺を結ぶ遍路道の一部でもあります。そのため、年間を通して多くの遍路がこの峠を訪れます。

遍路道に沿って、眉山を水源とする長谷川が園瀬川へと流れています。この川のせせらぎは、遍路の心を癒し、自然の美しさを感じさせてくれます。また、遍路道の西側には眉山カントリークラブが広がっており、緑豊かな景観を楽しむことができます。

地蔵越は、歴史と自然が調和した場所であり、峠を歩くと、かつての遍路たちの足跡を感じることができます。また、峠からの眺望は素晴らしく、徳島市の街並みや吉野川の流れを一望できます。春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しい、四季折々の自然を楽しむことができるのも魅力です。

地蔵越を訪れる際には、地蔵院に立ち寄り、静かに手を合わせるのも良いでしょう。また、遍路道を歩き、自然の中で心身をリフレッシュするのもおすすめです。地蔵越は、歴史、文化、自然が融合した、魅力あふれる場所です。

関連項目

日本の峠一覧
地蔵院 (徳島市)

参考文献

* 『角川日本地名大辞典 36 徳島県』（1986年 ISBN 4040013603）

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