坂井建

坂井建（さかい たつ）氏は、日本の官僚として旧大蔵省を中心に活躍した人物です。1947年3月31日に生まれ、2002年11月24日にその生涯を閉じました。

北海道釧路市出身で、父は北海道、母は山形県の出身でした。東京都立千歳丘高等学校を経て、中央大学法学部法律学科で学びました。その後、東京大学大学院法学政治学研究科の修士課程に進みましたが、これを中途退学しています。

1971年4月、旧大蔵省に入省し、キャリアをスタートさせました。最初の配属先は主計局調査課でした。入省後、様々な部署で経験を積みました。1974年7月には国際金融局総務課の企画調整係長心得に就任し、翌1975年7月には国際金融局調査課の企画係長を務めるなど、国際的な金融情勢に関わる業務に携わりました。

地方での税務行政にも携わり、1976年7月には飯田税務署長として現場の指揮をとりました。また、海外勤務の経験もあり、1977年7月から大臣官房付として外務研修を受けた後、1978年5月からは外務省に出向し、在インド日本大使館で二等書記官として勤務しました。

本省に戻ってからは、理財局国有財産第二課長補佐（1980年7月）、関税局国際第二課長補佐（1981年7月）、理財局資金第一課長補佐（運用一）（1983年6月）といった役職を歴任し、多様な分野で経験を深めました。特に理財局では、国有財産や資金運用といった重要な業務に関わっています。

地方機関での経験も豊富で、1984年7月10日には広島国税局直税部長に就任しました。その後、1986年6月10日には大臣官房企画官と財政金融研究所研究部統括官総括主任研究官を兼務するなど、本省での企画立案や調査研究にも関与しました。

1990年7月5日に関東財務局総務部長に就任し、地方における財務行政の統括にもあたりました。1992年7月7日には造幣局東京支局長に就任し、特殊法人での勤務経験も積みました。

国税庁関連のポストも多く経験しました。1994年7月1日には国税庁長官官房会計課長として庁内の要職を務めました。その後、地方の国税局長を歴任し、1996年7月12日には広島国税局長に、1998年7月1日には名古屋国税局長に就任しました。これらのポストで、それぞれの地域の税務行政の責任者として手腕を発揮しました。

1999年7月8日には税務大学校長に就任し、税務職員の育成にも力を注ぎました。そして、2000年6月30日に大蔵省を退官しました。

退官後も公的な分野で活躍し、2000年8月1日からは日本鉄道建設公団の理事を務めました。

私生活では、血液型はA型でした。神奈川県藤沢市鵠沼松が岡4丁目に居住していました。趣味は俳句とゴルフであり、多忙な職務の傍ら、これらの活動を楽しんでいたようです。

旧大蔵省において多岐にわたるポストを経験し、特に税務・財務分野で重要な役割を果たした人物として、そのキャリアは特筆されます。

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