坂元貞美

坂元貞美氏は、1953年12月15日に鹿児島県で生まれた日本の俳優・声優です。現在はリベルタに所属し、かつてはスターダス・21に所属していました。長年にわたり、映画、テレビドラマ、舞台での俳優業に加え、海外作品の日本語吹き替えを中心に声優としても多岐にわたる活動を展開しています。

俳優としての歩み

俳優としてのキャリアは幅広く、日本映画史に名を刻む作品にも参加しています。映画では、滝田洋二郎監督の『おくりびと』、山田洋次監督の『キネマの天地』、伊丹十三監督の『マルサの女』といった著名な作品に出演。他にも黒沢清監督の『時計』や楊捷監督の『一輪名月』、さらには『花と蛇 飼育篇』など、ジャンルを問わず多くの作品で存在感を示しています。
テレビドラマにおいても、NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京、東海テレビといった主要各局のドラマに出演しています。NHKでは『武蔵坊弁慶』（川瀬光頼役）、『茂七の事件簿 ふしぎ草紙』、『君たちに明日はない』、『人形歴史スペクタクル 平家物語』など、特に歴史ドラマや時代劇への出演が多いのが特徴です。民放では、『あきれた刑事』、『仮面ライダーBLACK』、『こちら本池上署』、『ないしょのハーフムーン』（瀬里沢政之役）、『顔』、『相棒スペシャル』、『流転の王妃 最後の皇帝』など、現代劇からサスペンスまで様々な役柄を演じています。
舞台活動も精力的に行っており、藤原新平演出の『そして誰もいなくなった』や西川信廣演出の『台所太平記』といった作品に参加。俳優座、みなと座、グループ虎、ウンプテンプカンパニーなど、様々な劇団・カンパニーの公演に出演し、『天使にさよなら』、『夏子の冒険』、『糸女』、『新宿のありふれた夜』、『血の婚礼』など、数多くの舞台を踏んでいます。

声優・吹き替えでの活躍

声優としては、海外作品の日本語吹き替えで多数の作品に参加しています。特に海外ドラマでの活躍は目覚ましく、『HAWAII FIVE-0』でジェイソン・ダクレア役（演：ランディ・クートゥア）、『善徳女王』で居柒夫役、『朱蒙』でソンヤン役など、主要キャストや印象的な役柄を多く担当しています。他にも、『WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!|WITHOUT A TRACE_FBI 失踪者を追え!』、『クリミナル・マインド FBI行動分析課』、『デスパレートな妻たちシーズン6』、『クローザー』、『チャームド 魔女3姉妹』、『ザ・ホワイトハウスシーズン7』、『鉄の王 キム・スロ』、『製パン王 キム・タック』といった人気シリーズや話題作に多数出演。
映画の吹き替えでも、『グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-』ではポール役（演：ジャック・ガンブラン）、『デビルクエスト』ではダンブロワーズ役、テレビドラマのスペシャル版『SHERLOCK（シャーロック）2』ではバリモア少佐役などを担当しています。
さらに、『宮廷女官 チャングムの誓い』、『風の国』といった韓国歴史ドラマから、『おとぼけスティーブンス一家』のようなコメディ、さらにはアニメ『HEROMAN』など、ジャンルを問わずその声は多くの作品で聞かれます。

その他の活動

CMやラジオといった分野でも活動しています。CMでは、第一三共、ダスキン、デアゴスティーニ、アリコジャパンといった企業のコマーシャルに出演。ラジオでは、TBSの『ラジオ図書館』や『金融腐蝕列島』といった番組に参加し、声の演技だけでなく、様々なメディアでその表現力を発揮しています。

坂元貞美氏は、実写作品での演技に加え、海外作品の吹き替え声優としても豊富な経験と実績を持つ、多才な表現者です。そのキャリアは、日本の映像・演劇界、そして音声メディアにおいて、欠かせない存在感を示しています。

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