坂本工宜

坂本工宜の野球人生

坂本工宜（さかもとこうき）は、1994年8月19日生まれ、滋賀県高島市出身の元プロ野球選手で、主に投手として活躍していました。彼の野球キャリアは、いくつかの重要なステージを経て形成されました。

プロ入り前の経歴

坂本は、祖父の影響で小学3年生から野球を始めます。高島市立安曇川中学校を経て、関西学院高等部へ進学。彼は硬式野球部で外野手としてレギュラーを目指しましたが、公式戦には参加できず関西学院大学へ進学しました。在学中、投手転向を志しましたが、硬式野球部の方針により外野手として準硬式野球部に入部。2年生の時、ようやく投手に転向し、最速147km/hのストレートを記録するほど成長しました。4年目にはリーグ優勝に貢献し、数々の個人タイトルも獲得。これらの実績を受け、2016年のNPB育成ドラフトで巨人から指名され、育成選手としてプロ入りしました。

巨人での活動

坂本は、プロ入り初年度の2017年にフューチャーズで実戦デビューしました。三軍での成績は良好で、シーズン終了後にはアジアウインターベースボールリーグにも参加。2018年にはイースタン・リーグにて初めての公式戦登板と先発投手としての経験を積み重ねました。|

2019年には、春季キャンプでの好投が評価され、育成選手から支配下選手契約へ移行し、背番号も58へ変更。初登板は4月13日の対東京ヤクルト戦で、これが一軍デビューとなりましたが、3者連続で適時打を浴びてしまいました。結果的には二軍での経験が多くなり、10月には戦力外通告を受けました。その後、独立リーグへの道を模索し、12球団合同トライアウトに参加することに。

無所属時代と独立リーグ

トライアウトの後、すぐには新たな契約に至らず無所属の状態が続きましたが、彼は練習を続けました。アンダースローへの転向を目指し、技術を磨いた結果、2021年には関西独立リーグの神戸三田ブレイバーズに入団することが決まりました。ここでは登録名を「工宜」としてプレーしました。

入団初年度は苦戦しましたが、2023年には淡路島ウォリアーズとの試合で7回無失点の投球を見せるなど、安定したピッチングフォームを確立。最終的にはシーズン通算で4勝2敗、防御率1.68を記録し、最優秀防御率のタイトルを獲得しました。独立リーグでの活躍にもかかわらず、その後のトライアウトで契約には至らず、2023年には任意引退が発表されました。

現役引退後の活動と選手としての特徴

引退した後、2014年からは巨人が運営する野球スクールでコーチとしての活動を開始。同時に選手時代に培った技術を、次世代の若手選手に伝えることになりました。

坂本工宜はその投球スタイルの変遷が注目され、最初はオーバースローでありながら、後にアンダースローへと移行し、最速149km/hのストレートや独自のフォークも投げることができるようになりました。彼の投球フォームは、選手としての成長を物語るものであり、多くのファンに影響を与えた選手でした。今後も野球界に貢献し続けることを期待されている存在です。

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