垂玉温泉

垂玉温泉

概要

垂玉温泉は、熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽に位置する温泉地です。阿蘇山の中央火口丘の西斜面を流れる垂玉川の渓流沿いにあります。かつては、日本秘湯を守る会の会員宿である山口旅館がありましたが、熊本地震の影響で一時閉鎖。2021年4月には、日帰り入浴施設「瀧日和」としてリニューアルオープンしました。

泉質

泉質は単純硫化水素泉で、肌に優しい泉質が特徴です。

温泉街と施設

現在は、日帰り入浴施設「瀧日和」が唯一の施設として営業しています。かつては宿泊施設であった山口旅館を改装した施設で、内湯と露天風呂、貸切風呂を楽しむことができます。隣接する地獄温泉とは源泉が異なるため、それぞれ別の温泉として扱われています。

瀧日和（旧山口旅館）

「瀧日和」には、内湯が1箇所、露天風呂が2箇所あります。

露天風呂
改装前（山口旅館時代）
滝の湯：混浴の露天風呂。金龍の滝のすぐそばに位置していました。
かじかの湯：男女別の露天風呂。日替わりで男女が入れ替わるシステムでした。
改装後（瀧日和）
かじかの湯：女性専用の露天風呂。4種類の異なる浴槽が楽しめます。
天の湯：男性専用の露天風呂。岩造りのワイルドな雰囲気が特徴です。
内湯
改装前（山口旅館時代）
天の湯：男女別の内湯。湯の花が豊富に舞うのが特徴でした。
改装後（瀧日和）
燈の湯：男女別の内湯。渓谷の美しい景色を眺めながら入浴できます。

また、改装後は3つの貸切風呂が新たに設置され、プライベートな空間で温泉を楽しめるようになりました。

歴史

垂玉温泉の創業は江戸時代末期の文化年間まで遡ります。明治時代には与謝野鉄幹、北原白秋、吉井勇、木下杢太郎、平野万里といった文人たちが紀行文「五足の靴」の執筆中にこの温泉に宿泊しました。かつては湯治客向けの自炊部もありましたが、1986年以降は旅館部のみの営業となっていました。

2016年の熊本地震では、温泉に通じる国道325号阿蘇大橋が崩落、周辺道路にも地割れが発生し、温泉施設や泉源も大きな被害を受けました。一時は関係者以外は通行できない状況となり、復旧が困難な状況でした。

しかし、2021年4月16日、約5年の歳月を経て、日帰り入浴施設「瀧日和」として再オープンしました。

アクセス

鉄道：南阿蘇鉄道高森線長陽駅よりタクシーで約15分。
南阿蘇鉄道高森線阿蘇下田城駅から乗合タクシー（要予約、400円/人）で約15分。

以前は産交バスによる路線バスが運行していましたが、2011年1月31日をもって垂玉温泉バス停は廃止されています。

外部リンク

* 垂玉温泉瀧日和

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