垣内哲也

垣内 哲也（かきうち てつや）

垣内哲也は1970年6月6日生まれ、和歌山県日高郡日高川町出身の元プロ野球選手であり、コーチとしても活動している。大学校（高等学校）の硬式野球部を経て、1988年のプロ野球ドラフトで西武ライオンズから3位指名を受けて入団。この時、日高高中津分校出身者としては初となるプロへの道を歩み始めた。

経歴

西武ライオンズ時代

大学校から西武ライオンズに入団した際、契約金は約3000万円、年俸は400万円であった。入団当初は捕手としてプレーし、強打と俊足を兼ね備え、「秋山二世」、「和製大砲」と称されるようになる。正捕手の伊東勤がいたため出場機会は限られていたが、1990年にはファームでの活躍が目立ち始め、1991年には外野手に転向。イースタンリーグで本塁打と打点の2冠を獲得した。

1993年には一軍入りし、外野手としての役割を確立。1994年の日本シリーズでは槙原寛己に三振を喫し、最後の打者としての経験もある。1995年のシーズンでは開幕スタメンを獲得し、二桁本塁打も記録したが、途中からは他球団による厳しいマークが始まり、成績は下降線を辿った。1996年は左翼手としてレギュラーに定着し、28本のホームランを記録、個人のキャリアハイとなった。

1999年には再起を果たし、15本の本塁打を打つなどチームの主力として活躍。2002年に椎木匠とのトレードで千葉ロッテマリーンズに移籍された。

千葉ロッテマリーンズ時代

ロッテでは、選手会のストを回避してのプレーオフで重要な場面で活躍。特に2004年のプレーオフでは、同点に追いつくきっかけとなり、サヨナラ本塁打も放った。2005年からは出場機会は減少したものの、重要な場面での起用も多く、指名打者や代打として貢献した。2006年には開幕一軍入りを果たしたが、後に二軍に降格し、10月には戦力外通告を受けて現役を引退する運びとなった。

引退後の活動

引退後は六本木のステーキ店での勤務を経て、2007年からはロッテのネットライブ中継で解説者として活動し、同年からプロ野球マスターズリーグに所属。2010年からは中日ドラゴンズで打撃・外野守備走塁コーチを務めるが、2011年には退任。その後はJ SPORTSのメジャーリーグ中継に出演し、2014年には中日ドラゴンズのGM付関東地区担当調査役に就任。2019年には東北楽天ゴールデンイーグルスの二軍打撃コーチに就任し、2023年シーズンからは台湾の富邦ガーディアンズで打撃コーチとして活動を開始する。

人物

彼は素質の高さから「ミカンの大器」と称され、通算110本塁打を一軍で、109本塁打をファームで記録した。百本塁打を超えた選手は唯一となり、その存在はプロ野球界においても特異に輝いている。スポーツ番組にも出演し、コメンテーターとしての一幕もある。

詳細記録

公式記録に基づく詳細成績や背番号の推移、また彼の栄光の瞬間をまとめた資料も存在する。これらの記録は後世に語り継がれるべき貴重なものである。

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