城北中央公園
城北中央公園について
城北中央公園は、東京都練馬区と板橋区にまたがる都立公園で、城北地区最大の総合公園として知られています。広大な敷地には、陸上競技場、野球場、テニスコートなど、様々なスポーツ施設が充実しており、地域住民のスポーツ活動やレクリエーションの場として利用されています。また、園内には古代の遺跡やユーカリ園などもあり、歴史と自然が融合した魅力的な空間が広がっています。
歴史
城北中央公園のルーツは、戦時中に防空緑地として整備されたことに遡ります。戦後、その緑地が公園として整備され、特にスポーツ施設が充実した総合レクリエーション公園となりました。一時期、敷地の一部が立教学院の総合グラウンドとして利用されていたこともあり、現在もスポーツ施設が充実している要因の一つとなっています。
1942年（昭和17年）に防空緑地として整備が始まり、1955年（昭和30年）には、東京都から立教学院に土地が貸し出され、立教学院総合グラウンドの建設が開始されました。この際、石器や縄文土器、弥生時代から平安時代の竪穴建物跡が発掘されています。
1956年（昭和31年）には立教学院総合グラウンド「セントポール・グリーンハイツ」が竣工しましたが、1968年（昭和43年）に東京都が公共用地を一事業体に占用させることはできないという方針を示し、立教学院に土地の返還を要請。1970年（昭和45年）に土地が東京都に返還され、上板橋緑地と立教学院総合グラウンドの敷地を合わせて、「東京都立城北中央公園」として開園しました。
その後、1983年（昭和58年）には、コアラが来日するにあたり、エサとなるユーカリの栽培を開始。2005年（平成17年）にはドッグランがオープンし、2007年（平成19年）には第1回城北中央公園環境まつりが開催されるなど、時代とともにその姿を変えながら、地域住民に親しまれています。
公園概要
主な施設
- - 野球場（軟式野球2面）
- - 小野球場（ソフトボール・少年軟式野球2面）
- - テニスコート（ハード4面、クレイ4面、人工芝1面）
- - 陸上競技場
- - ゲートボール場（2箇所）
- - 児童公園
- - こども広場
- - けやき広場
- - 都民の森
- - ドッグラン
- - 茂呂遺跡、栗原遺跡などの遺跡
- - 板橋区立上板橋体育館（隣接）
- - 御嶽神社
遺跡
園内からは、古代の遺跡（茂呂遺跡や栗原遺跡）も発掘されており、奈良時代の竪穴建物が復元されています。これらの遺跡は、この地が古くから人々の生活の場であったことを物語っています。
ユーカリ園
多摩動物公園ではコアラのエサとして国内6カ所でユーカリを栽培していますが、城北中央公園もその一つです。園内では9種類のユーカリが栽培されており、コアラの食餌を支えています。
整備計画
城北中央公園は、開園以来、用地取得と拡張整備が進められており、開園時の13.2haから、2023年（令和5年）4月には25.9haまで拡大しています。
現在は、石神井川の南側にある住宅地の土地を収用し、公園をさらに拡張する計画があります。これにより、板橋区立茂呂山公園を取り込み、東京都立大山高等学校と練馬区立開進第四中学校を囲む形状となり、面積は約43.6haまで広がる予定です。
城北中央公園調節池
2010年代半ばより、大山高校と石神井川を挟んだエリアの住宅地の土地収用が始まり、城北中央公園調節池の整備が進められています。第1期は2018年1月に着工され、2024年の完成が予定されています。また、第1期の北部に第2期の調節池拡張が計画されています。この調節池は、公園と一体で整備され、地域の治水機能向上にも貢献します。
アクセス
公園は常時開園しており、入園料は無料です。ただし、スポーツ施設の利用は日中のみで、有料のものや予約が必要なものもあるため、事前の確認が必要です。
まとめ
城北中央公園は、スポーツ施設、遺跡、自然が調和した、地域住民にとってかけがえのない憩いの場です。現在も拡張工事が進められており、今後ますます魅力的な公園へと発展することが期待されます。
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