埴原城

埴原城（はいばらじょう）



埴原城は、長野県松本市に所在した日本の城で、県指定史跡「小笠原氏城跡」を構成する山城群（埴原城跡、山家城跡、桐原城跡、林小城跡）の一つとして知られています。この城は、戦国時代に信濃国（現在の長野県）を支配していた守護大名・小笠原氏の家臣である埴原氏（村井氏とも呼ばれる）によって築かれました。

歴史



築城された時期については詳細な記録が残されていませんが、戦国時代には小笠原氏の重要な拠点の一つとして機能していました。

1550年（天文19年）、甲斐国（現在の山梨県）の戦国大名・武田晴信（後の武田信玄）が信濃に侵攻した際、埴原城は最初に攻撃を受ける城の一つとなりました。武田軍の猛攻により落城し、この後、林城をはじめとする小笠原氏の諸城も次々と陥落。これにより、信濃守護であった小笠原氏は、この地から追われることになります。

その後、武田氏が滅亡すると、松本盆地を奪還した小笠原貞慶によって埴原城は改修されました。現在の城跡は、この時に改修されたものと考えられています。

城郭の特徴



埴原城は山城であり、その地形を巧みに利用して築かれています。城跡には、石垣や土塁の一部が残っており、当時の様子を偲ぶことができます。特に、防御のために設けられた石垣や土塁は、山城としての機能を明確に示しています。

現在の状況



現在、埴原城跡は県指定史跡「小笠原氏城跡」の一部として、歴史的な価値が認められています。訪れる人々は、この地でかつて繰り広げられた戦国時代の歴史に触れることができるでしょう。

関連情報




参考文献



  • - 三島正之「信濃埴原城」『中世城郭研究』、中世城郭研究会、2020年10月31日、48-86頁、ISSN 0914-3203。

外部リンク




埴原城は、戦国時代の激しい戦乱を生き抜いた城の一つとして、その歴史と遺構を今に伝えています。

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