埼玉県立進修館高等学校

埼玉県立進修館高等学校

埼玉県立進修館高等学校（さいたまけんりつ しんしゅうかんこうとうがっこう）は、埼玉県行田市長野に所在する公立の高等学校です。その名称は、1824年（文政7年）に当時の忍藩主であった松平忠堯公が藩士の教育振興を目指して開設した藩校「進修館」に由来しており、伝統ある名を現代に引き継いでいます。

設立の経緯

本校は、行田市内に存在していた埼玉県立行田進修館高等学校、埼玉県立行田工業高等学校、そして埼玉県立行田女子高等学校という三つの県立高校を統合することによって、2005年4月1日に設置されました。学校設立にあたっては、歴史的に旧埼玉県立行田高等学校という一つの源流を持ち、市道を挟んで隣接していた旧行田進修館高校と旧行田工業高校の施設を活用することとなりました。両校舎間の生徒や教職員の往来を円滑にするため、校舎間に連絡通路が新たに設けられました。一方、これら二校とは距離が離れていた旧行田女子高校の施設は統合後の校舎としては使用されず、後に埼玉県立総合教育センターの移転先として再利用されることになりました。

統合準備段階として、生徒募集は旧行田女子高校のみが先行して停止されました。旧行田進修館高校および旧行田工業高校は統合の前年まで生徒募集を継続しており、統合時にこれらの学校に在籍していた生徒たちは、新たな進修館高校に編入する形となりましたが、卒業までの間は旧所属校と同じ条件での学習環境が維持されるよう配慮がなされました。

教育内容と設置学科

進修館高等学校は全日制課程を置いており、通常の授業は1日6時間で行われています。設置されている学科は以下の通り、多様な専門分野に対応しています。

総合学科
電気システム科
情報メディア科
ものづくり科

沿革

本校の直接的な設立は2005年4月1日ですが、そのルーツとなる三つの前身校の沿革については、それぞれの歴史がございます。

特筆すべきは、2017年に作家・池井戸潤氏の小説を原作とする人気テレビドラマ「陸王」のロケ地として本校が使用され、番組内に登場したことです。これにより、広くその名を知られる機会となりました。

クラブ活動

進修館高等学校では、多くの生徒が活発にクラブ活動に取り組んでいます。運動部と文化部の双方において、様々な選択肢が用意されています。

運動部

ラグビー部、野球部、陸上競技部、サッカー部、ソフトボール部、ソフトテニス部（男・女）、硬式テニス部、バレーボール部（男・女）、バスケットボール部（男・女）、バドミントン部（男・女）、卓球部、柔道部、空手道部、剣道部、弓道部、チアリーダー部、水泳部、ゴルフ部。

文化部

美術部、吹奏楽部、合唱部、書道部、華道部、家庭福祉部、英語部、科学部、簿記部、ワープロ部、電子機械研究部、機械研究部、電気システム研究部、電算部、演劇部、写真部、文芸部、マンガ・アニメ部、囲碁・将棋部、オーディオ部。

卒業後の進路

卒業生の進路は学科によって傾向が異なります。総合学科のうち普通科目の履修が多い生徒は主に大学への進学を目指しますが、工業系の学科や総合学科を選択した生徒は、就職や専門学校への進学を選ぶ割合が高くなっています。

過去のデータとして、平成20年度卒業生の全体の進路状況は以下の通りです：大学29%、短期大学7%、専門学校32%、就職25%、浪人・その他7%となっています。

交通アクセス

本校へのアクセスは、秩父鉄道の東行田駅が最寄り駅となり、駅から徒歩およそ8分程度で到着します。

著名な出身者

本校および前身校からは、各界で活躍する多くの著名人が輩出されています。

今井華（ファッションモデル、タレント）
矢島陽平（プロ野球選手）
長澤茉里奈（グラビアアイドル、プロ雀士）
勝山眸美（ハンマー投げ選手）

旧行田進修館高校出身

鳥居みゆき（ピン芸人）

旧行田工業高校出身

岩﨑哲也（プロ野球選手、埼玉西武ライオンズ投手）
村田ひろゆき（漫画家）

旧行田女子高校出身

加藤幸子（ファッションモデル ※芸能活動のため東京都立代々木高等学校へ編入）

旧行田高校出身

横田昭夫（前行田市長）
本田恭之（ミュージシャン、キーボーディスト、作曲家、音楽プロデューサー）
鈴木和男（法歯学者、東京歯科大学教授）
細谷正充（文芸評論家）

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