埼玉県道・東京都道40号さいたま東村山線

埼玉県道・東京都道40号さいたま東村山線：歴史と現状

埼玉県道・東京都道40号さいたま東村山線は、埼玉県さいたま市浦和区の県庁前交差点を起点とし、東京都東村山市久米川町の久米川町交差点に至る主要地方道です。全長約20キロメートルに及ぶ路線は、かつての「浦和所沢線」の一部を継承しており、江戸時代の府中通り大山道と類似したルートを辿っています。

歴史

1973年までは、本路線の一部区間は「浦和所沢線」本線として機能していました。しかし、1975年にバイパスが建設され、それまでの本線は分割、再編されることとなりました。この再編を経て、現在のさいたま東村山線、川越新座線、所沢青梅線、練馬所沢線の一部が形成されました。1977年には県道13号浦和東村山線として認定され、1993年には主要地方道に指定、1994年には整理番号が40号に変更されました。2001年にはさいたま市発足に伴い、路線名も現在の「さいたま東村山線」に改称されました。

路線状況と通称

さいたま東村山線は、沿線地域によって様々な通称で呼ばれています。さいたま市内では「志木街道」として知られており、志木市では「いろは通り」「本町通り」「昭和新道」「慶應通り」「立教通り」など、地域性を反映した名前で親しまれています。東京都東村山市に入ると「所沢街道」となり、清瀬市では「新小金井街道」の一部区間と重複します。

渋滞と事故

片側一車線の区間が多く、信号機も多いことから、全線で速度低下や渋滞が発生しやすいのが現状です。特に埼玉県内の区間は道路幅が狭いため、渋滞が頻発しています。国道254号や新大宮バイパスなど、主要幹線道路との交差点付近では、特に激しい渋滞が問題となっています。

具体的な渋滞・事故多発地点としては、さいたま市内の別所沼付近（歩道狭小による自転車と歩行者の接触事故）、田島交差点（新大宮バイパスへの右折待ち渋滞）、田島火の見下交差点（クランク形状による渋滞）などが挙げられます。志木市本町三丁目交差点付近も、市街地特有の渋滞が発生しやすい場所です。新座市の野火止交差点は、信号の短い時間や左折待ちによる渋滞、更には子供の事故も多い危険箇所として知られています。東村山市秋津町では、騒音問題も課題となっています。

改善に向けた取り組み

さいたま市では、2018年に都市計画道路町谷本太線（市役所通り）が全通したことで、渋滞緩和に一定の効果が見られています。今後、都市計画道路道場三室線が全通する予定となっており、更なる渋滞改善に期待が寄せられています。新座警察署は、交通違反の取り締まりを強化することで安全対策を推進しています。

地理

本路線は、埼玉県さいたま市（浦和区、南区、桜区）、志木市、朝霞市（一部）、新座市を通過し、東京都清瀬市、東村山市、東久留米市（支線の一部）に至ります。多くの河川（荒川、新河岸川、柳瀬川など）や鉄道（埼京線、武蔵野線、東武東上本線、西武池袋線など）、高速道路（関越自動車道、首都高速埼玉大宮線）と交差しています。

重複区間

本路線は、いくつかの県道と重複区間を持ちます。埼玉県内では、埼玉県道79号朝霞蕨線、埼玉県道36号保谷志木線、埼玉県道113号川越新座線、埼玉県道266号ふじみ野朝霞線と重複区間があります。東京都内では、東京都道4号東京所沢線、東京都道15号府中清瀬線支線と重複します。

沿線施設

沿線には、商業施設、住宅地、学校、公園など様々な施設が点在しています。詳細な施設情報は、各市町村のホームページなどで確認できます。

まとめ

さいたま東村山線は、長年に渡り地域住民の生活を支えてきた重要な路線です。歴史的背景、複雑な路線状況、渋滞問題など、様々な側面を持つ道路ですが、今後の整備によって、安全で快適な道路となることが期待されます。

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