堀之内橋

魚野川に架かる堀之内橋：構造と歴史

堀之内橋は、新潟県魚沼市の田戸と堀之内を結び、魚野川を跨ぐ国道17号の橋梁です。全長218メートルで、その独特な構造と建設の背景には、地域の発展と安全への願いが込められています。

建設の経緯

この橋は、国道17号の一次改築プロジェクトの一環として、建設省北陸地方建設局上越国道工事事務所によって建設されました。改築以前の旧道は魚野川の左岸に沿っていましたが、改築により、小出方面へは魚野川の右岸を大きく迂回し、堀之内方面へは左岸の現道からさらに西側へ集落を避けるルートが計画されました。この新しいルートを結ぶために、堀之内橋が建設されることになったのです。

構造の特徴

堀之内橋の最大の特徴は、箱桁断面に逆台形が採用されている点です。この構造は、計画高水流量を考慮し、最小支間を33.4メートルとする必要があったことから生まれました。左右岸の低水敷断面が異なるため、右岸側には2径間連続桁、左岸側には3径間連続桁が採用され、支間比は左岸側が1対1、右岸側が1対1.25対1となっています。上部形式としては、単純合成桁やトラス桁も検討されましたが、最終的に逆台形断面が選ばれました。この理由は、逆台形断面が支承間隔を狭くし、下部構造を経済的にできること、そして閉断面として曲げ抵抗が大きくなるという利点があったからです。

橋梁の詳細

形式：鋼2径間および3径間連続合成逆台形箱桁橋
橋格：1等橋（TL-20）+ 雪 ( 100 kgf/m2 )
橋長：218.000 m
支間割：( 2×40.400 m ) + ( 41.600 m + 52.000 m + 41.600 m )
幅員：
総幅員：9.600 m
有効幅員：9.000 m
橋台：Hパイル基礎重力式（右岸側）・直接基礎橋脚式（左岸側）
橋脚：Hパイル基礎重力式1基・オープンケーソン基礎壁式3基
床版：鉄筋コンクリート
総鋼重：434.929 t
施工：駒井鐵工所
架設工法：ケーブルエレクション工法

歴史

国道17号の当該区間が上越国道工事事務所の直轄区間となったのは、1959年（昭和34年）のことです。川口から浦佐間の一次改築は、1960年（昭和35年）に計画線が選定され、1961年（昭和36年）には実測調査が完了し、用地取得が開始されました。堀之内橋は1962年（昭和37年）12月9日に着工し、1964年（昭和39年）12月26日に完成しました。

周辺の景観

堀之内橋は、魚野川の美しい自然と調和し、四季折々の風景を楽しむことができます。橋の上からは、清らかな川の流れや、周囲の山々の景色が一望でき、訪れる人々に癒しを与えています。

参考文献

建設省北陸地方建設局上越国道工事事務所『上越国道史』1974年3月15日。
建設省北陸地方建設局『北陸地方建設局十年史』1978年6月1日。

外部リンク

国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所
空から見た信濃川・魚野川 - 北陸地方整備局 信濃川河川事務所
魚野川 根小屋橋
魚野川 堀之内橋下流
魚野川 堀之内橋上流

堀之内橋は、地域の交通を支えるだけでなく、美しい景観の一部として、魚沼市の魅力を高める存在となっています。

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