堀江城

堀江城の歴史

堀江城（ほりえじょう）は、静岡県浜松市中央区舘山寺町に位置していた城で、中世から近世にかけて重要な役割を果たしました。この城は遠江国敷知郡にあり、江戸時代には高家旗本の大沢家の陣屋として知られていました。

建築の歴史

伝説によれば、大沢基久が鎌倉時代に城を築いたとされています。その後、戦国時代を通じて大沢氏が堀江城の城主として君臨しましたが、今川氏の勢力下に入りました。この城は、三河国に対する防衛として、宇津山城や浜名城と共に機能していました。

戦国時代の攻防

永禄12年（1569年）、大沢基胤が徳川家康の攻撃を受け、堀江城は遠江における今川方の最後の砦として激しく抵抗しましたが、最終的には和睦を結び降伏しました。また、元亀3年12月23日（1573年1月26日）には、三方ヶ原の戦いで勝利を収めた武田信玄が堀江城を狙いました。井伊谷衆の支援を受けた大沢勢は奮闘しましたが、悪天候も影響し、4日後には武田軍は撤退することになりました。
歴史学者の平山優は、堀江城と浜名湖を挟む宇津山城が、浜松城と三河国を結ぶ水運の重要な地点であったことを指摘し、これらの戦いが単なる territorial な争いではなく、戦略的な意味を持っていた可能性に言及しています。

大沢氏の栄枯盛衰

大沢基胤の子である大沢基宿は、1550石の領地を与えられ、高家に昇進しました。そして、慶長8年（1603年）には幕末までその地位を維持しました。しかし、明治維新の時期に不正に石直しを行って大名になることを試み、一度は成功したものの、廃藩置県後にはその不正が発覚し、処罰を受けることとなりました（後に堀江藩と名付けられた）。

現在の堀江城址

現在、堀江城の跡地は舘山寺温泉となっており、遠鉄観光開発が運営するアミューズメントパーク浜名湖パルパルや旅館ホテル九重が併設されています。しかし、堀江城の遺構は残念ながら現存していません。

このように、堀江城はその歴史的な背景や戦国時代の激戦の舞台として知られていますが、現在は観光地として再生しつつある場所です。

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